cafeglobeより転載:ビジネスで成功している人は、そこに行き着いた過程はさまざまでも、ひとつ共通していることがあるようです。それは「優れたセルフコントロール術」をもっているということ。

セルフコントロール能力は鍛えられる

コロンビア大学の心理学科「Walter Mischel(ウォルター・ミシェル)」教授によると、このセルフコントロール能力は訓練により鍛えられると言います。

「マシュマロテスト」と呼ばれるリサーチの考案者であるミシェル教授。この「マシュマロテスト」とは4歳から5歳の子どもに、好きなお菓子を選ばせて、15分間食べずに我慢できたら2つもらえるが、15分以内に食べてしまったらひとつしかもらえないと教えて、子どもがどう反応するかを観察するものです。

このテストで子どもがどのようにしてお菓子を15分間我慢したかを、次のように応用して、大人もセルフコントロール術を身に付けることができるそうです。

ニューヨークタイムズ」によると同教授は、

「考え方を変えると、どう感じ、どう行動するかも変わるのです」

「脳には辺縁系という瞬間の快感を求める部分と、前頭葉という目的達成を求める2つの部分が対立しています。セルフコントロールの鍵はこの前頭葉を先に作動させる訓練なのです」

「そのためには、「if-thenプラン(こうだったらああする)」という決まりを作っておきます。例えば15時前だったらメールをチェックしないとか、カッとなったら10数えるなどの決まりを繰り返すうちに、セルフコントロールが必要な場面で発揮できるようになります」

ニューヨークタイムズ」より翻訳引用

と言います。

ストレスもうまく処理できるように

筆者にとってもセルフコントロールは長年の課題のひとつであります。

こうした方が良い、と分かっていても、目先の誘惑に負けてしまう...そんな習慣をひとつでも改善していくことで、より建設的な1日を過ごすことができ、果ては人生で大きな違いを生むのだと思います。

「マシュマロを食べずに待つ事ができた子どもたちは、成長後も、テストで高得点を獲得し、体型を維持し、より高等な教育を受け、ストレスも上手く処理している」

ニューヨークタイムズ」より翻訳引用

という「マシュマロテスト」の結論もそれを裏付けています。

成功するには「熱くなれるゴール」も欠かせない

さらに同教授はセルフコントロールに加えて、仕事で成功するために欠かせないもうひとつの要素として、

「『熱くなれるゴール』を持つことにより、手に入れたスキルを活用させることも必要です。大学院の教え子たちは皆優秀ですが、その中でも飛び抜けた生徒は、自身の研究で『どうしても解明したい課題』を持つ生徒です」

ニューヨークタイムズ」より翻訳引用

とも語っています。

セルフコントロールと熱くなれるゴール。同教授が言うようにこの2つが揃えば、仕事でも人生でも成功が約束されたのも同然と言えるのかもしれません。

筆者も、「夜は21時30分になったら片付けをして22時にベッドに入る」「夜21時以降はインターネットも携帯もチェックせずに、読書か瞑想をする」、という長年の課題であるセルフコントロールを習得し、その分早く起きた朝に、自身の熱いゴールに向かって仕事に励む......という成功の第一歩を踏み出したいと思っています。

成功者がもっている「優れたセルフコントロール能力」の身につけ方|cafeglobe

The New York Times

(白石里美)

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