2ポジションと3ポジション~操作レバーの位置
操作レバーの位置は図1のように「2ポジション」と「3ポジション」の2つがあります。図1 a)の2ポジションは上と下(または左と右)の2段階切り替えです。例えば、電源のON-OFFまたは2つの信号の切り替えなどに用います。
3ポジションは上、中央、下(または、左、中央、右)の3段階切り替えで、例えば、中央でモーター停止、左で左回転、右で右回転などのように動作パターンを切り替えたい場合などに用います。
オルタネイト動作とモーメンタリ動作
オルタネイトとモーメンタリは操作レバーの動作パターンの違いです。
オルタネイト動作とは図2 a)のようにレバー位置を保持します。つまり、切り替えたままになります。
これに対しモーメンタリ動作は図2
b)のようにレバーを押している間だけスイッチがONになり、手を離すと元に戻ります。
例えば、レバーを押している間だけ別な動作(仕事)を行いたい場合にモーメンタリ動作のスイッチを用います。
スイッチ特性(機能動作)
◆2ポジションの場合
スイッチ特性とはONとOFFなどの機能動作のことで、表1に主な2ポジションの特性を示します。
操作レバー位置は仮に、左、中央、右と以下、表現します。
スイッチ特性は一般的に、
ON - OFF / ON - ON / ON - (ON)
などと表現し、ONまたはOFFはオルタネイトであることを表し、(ON)などのようにかっこが付いたものはモーメンタリであることを表しています。
1.の ON - OFF はスイッチ状態がONとOFFの2とおりですが、2.の ON - ON は2つの信号(状態)切り替えなどに用います。
3.の ON - (ON) の場合、右操作はモーメンタリで、右に押している間だけスイッチ接点の2-1がONになり、手を離すと左2-3 ON に戻ります。
図3に動作を理解するための簡単な使用例を示します。
◆3ポジションの場合
3ポジションでは中央の位置では2ピンがどこにも接続されず、スイッチOFFになります。
★特殊回路
前記、表2の3ポジションでは中央の位置がOFFになりますが、左、中央、右のいずれの位置でもONとなる特殊回路を表3に示します。
一般的には2個のスイッチは連動して同じ動きをしますが、表3のように中央の位置では上下のスイッチ動作が異なります。
この場合、2ピンを共通端子として用い、外部にて3 - 5 ピン間を接続すれば以下の接続パターンになります。
(左) 2 → 3 → 5 → 6 の経路で 2 - 6 がON
(中央) 2 → 3 → 5 → 4 の経路で 2 - 4 がON
(右) 2 → 1 の経路で 2 - 1 がON
極数と接点
「単極単投」といった用語は回路特性を表現していて、極は回路数のことで単極で1回路、2極で2回路を表わしています。また、投は接点数を表しています。
例えば、「単極単投」は回路が1つで、接点数も1つです。
別な表現では「Single Pole Single Throw」を略して「SPST」または「1回路1接点」などと表現します。
「2極双投」は接点が2つあるものが2回路あるということです。(DPDT、2回路2接点)
これ以外にも「4極双投」、「3極双投」など多極、多接点のものもあります。表4に代表的な例を示します。