最新記事

セックス

魚を多く食べるカップルはセックスの回数が多く妊娠も早い

2018年6月4日(月)15時09分
ダナ・ダビイ

魚をたくさん食べるほうがいい理由がまた増えた bm4221-iStock

<ハーバード大学の研究で明らかになった。その理由はまだ解明できていないが、想像される理由は2つある>

魚をよく食べるカップルはセックスの回数が多く、より短期間で妊娠することが、米ハーバード大学の新たな研究で明らかになった。寿司を食べることがなぜセックスにいいのか、科学はまだ説明できないが、魚に多く含まれる「オメガ3脂肪酸」には男女両方の生殖能力を高める効果がある、と研究は指摘する。それで魚好きのカップルは妊娠しやすいのかもしれない。

米学術誌「the Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism(臨床分泌・代謝ジャーナル)」に掲載された同研究は、2005~2009年にアメリカで実施された「不妊と環境に関する長期的調査」に参加した、妊活中のカップル501組の食生活に注目した。調査はカップルの生活習慣を1年にわたって追跡調査し、セックス回数や、魚を摂取したかどうかを毎日記録。妊娠の有無は家庭用の妊娠検査薬で判定した。

その結果、女性の排卵周期ごとに男女の両方が魚介類を8回以上食べたカップルは、0~1回しか食べなかったカップルよりも1年以内の妊娠率が高かった。たとえば、魚介類を週に2回以上食べたカップルの92%が1年以内に妊娠したという。さらに、魚介類の摂取量が最多だったグループは、1年以内に妊娠する確率が最も高かった。

魚を食べるのは仲が良い証?

今回の研究はその背後にある理由を説明していないが、過去の研究から、魚介類をよく食べる人は総じて健康な傾向が強いことが分かっている。実際に彼らは長生きし、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患や心臓病になるリスクが低い、と米誌「アトランティック」は伝えた。

魚をよく食べるカップルは、セックス回数も多めだった。研究の責任者はその理由について、科学的というよりむしろ当然の結果だとみている。

「魚介類をそろって多く食べるカップルは、より多くの食事を共にし、(夜を含めて)より多くの時間を一緒に過ごす可能性が高い。そうした行動が、セックス回数の増加に結びついているかもしれない」と、ハーバード大学公衆衛生大学院のアンドレイ・ガスキンズ研究員は米女性誌「バッスル」に語った。

(翻訳:河原里香)

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

TikTok親会社、今年200億ドルの設備投資計画

ワールド

米国務長官、比外相と電話会談 南シナ海での中国行動

ビジネス

ノルウェー中銀、予想通り金利据え置き 3月利下げ開

ワールド

再送米軍、ミサイル発射システム「タイフォン」をフィ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 3
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ人の過半数はUSスチール問題を「全く知らない」
  • 4
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 5
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 6
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピ…
  • 7
    欧州だけでも「十分足りる」...トランプがウクライナ…
  • 8
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    「後継者誕生?」バロン・トランプ氏、父の就任式で…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 8
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 9
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 10
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命を…
  • 5
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中