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  • 2024年9月6日

豪雨災害の対策に!「水のう」「土のう」の作り方・使い方を大学生防災士に学ぼう 鎌倉の防災団体『玄海』

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年々増える豪雨災害。この夏も各地で河川の氾濫や大規模な浸水の被害が発生しています。
そこで今回は、浸水対策に役立つ『土のう』と、下水道や排水管から汚水が逆流するのを防ぐ『水のう』についてお伝えします。

大学生の防災士 橋本玄さんに学ぶ「土のう」「水のう」

教えていただいたのは、防災士で大学1年生の橋本玄さん。
橋本さんは、医療関係の仕事をしている父親の影響で、4年前、地元・北鎌倉で学生主体の防災団体『玄海』を結成。

自分たちの住んでいる街を自分たちで守っていくため、55人のメンバーと共に、幼稚園や小学校など、地域の人たちに向けた防災訓練を企画したり、今年発生した能登半島地震で避難所の支援や倒壊した家屋の片付け、募金活動をしたりするなど、様々な活動を行っています。

橋本さん

水害対策として一番大切なことは、まず自分の命を守ることです。
そのために、事前の対策をしておくことはとても大切なので、この機会に、ぜひ考えてみてください。

ひとりでもできる 『土のう』作り 浸水を防ぐための積み方は

用意するのは、土のう袋と土とシャベル。土のう袋は、自治体によって無料で配布しているところもあります。

(1)作り方
土のう袋に土を入れる時、バケツを使うと、一人でも簡単に土を入れることができます。

土を七分目くらいまで入れます。
口を縛って丸めると取っ手になり、持ち運びが楽にできます。

(2)積み方
土のうをそのまま積むより、ブルーシートを使うと、より耐水性が増します。
ブルーシートを広げ、土のうを並べていきます。
縛り口を、水が来る方向とは反対側に向けて、隙間ができないようにしっかり踏み固めます。

土のうは水の流れを変える役割もあります。
玄関だけでなく、道路沿いの庭先や門の周辺などに積んでおくと、土のうが壁になって水が入ってくるのを防いでくれます。

汚水の逆流を防ぐ 『水のう』の作り方

水害のとき、自宅で起きやすい被害が「下水の逆流」です。
大雨によって急に水位が上がると、下水が満水状態になり、処理しきれず、トイレや風呂などから逆流することがあります。
そんな時に役立つのが水のうです。

(1)作り方
45リットルのポリ袋を2枚重ね、水を半分程度入れたら、空気を抜きながら口をきつく縛ります。

(2)設置と処理方法
トイレの便器の中に入れて設置完了。

水のうは、土に比べて変形しやすいので、便器にしっかり密着させ、水の重みで逆流を防ぐという仕組みなんです。

使い終わったら、ハサミで袋を切って水を流します。

「今、自分の家の窓から見える景色は、被災前の姿なんだよ」
これは、被災地の方から教えていただいた言葉です。
いつ、どこで災害が起きるか分かりません。
だからこそ日頃から、最低限の備えではなく、最大限の備えをしていきましょう。

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