セミファイナルのタッグマッチで、約11年ぶりに古巣ノアの後楽園大会に戻ってきたKENTA(43)が、拳王(40)と「ケンケンタッグ」を結成。清宮海斗(28)&谷口周平(48)と激突した。

KENTAは序盤、拳王のグータッチに戸惑う様子も見せ、かつてコンビを組んでGHCタッグ王座を戴冠したこともある谷口からは気持ちのこもった攻撃も浴びた。

その谷口は「マイバッハ谷口」時代のマスクをかぶり、さすまたを持って登場。KENTAはコーナー最上段から谷口のさすまたでマットにたたきつけられ、渾身(こんしん)のエルボーも浴びた。

それでも徐々にケンケンコンビの息が合っていき、終盤にはKENTAがGAME OVER(変形クロスフェイス)で谷口を、拳王はSKS(スタンディング拳王スペシャル)で清宮を、2人同時に締め上げた。

最後はKENTAのソバット、拳王のハイキックでダウンした谷口に、KENTAがダイビング・フットスタンプ、そして拳王がPFS(ダイビング・フットスタンプ)を続けざまに浴びせ、仕上げはKENTAが代名詞go 2 sleep(ファイヤーマンズキャリーで抱え上げた相手を自身の正面に落とし、顔や胸板にヒザをたたき込む技)で3カウントを奪った。

試合後、まずマイクを握った拳王はジョークも交えて「1年前、2年前は試合も組まれてなかった小澤、そして大和田が伸び伸び、いや伸び伸びし過ぎて困るくらい、伸び伸びできる環境になったよな。俺たちの改革は間違ってなかったな! 俺たちのオールレベリオンは成功だと言えるだろ! 俺にはまだまだ上を目指して改革していかないといけないことがある。だから清宮、今日で俺はオールレベリオンを抜ける!」と“発展的オーレベ脱退”を表明。そして清宮と抱き合った。

続いてKENTAが後楽園ホールのファンにあいさつ。「俺は今日、10年ぶり以上(ぶりに)、プロレスリング・ノアの後楽園大会に帰ってこれて、本当に心の底から幸せに思います。もしよければまたここに戻ってきてもいいですか?」と聞くと大KENTAコールが巻き起こった。そして「あったか過ぎるだろ! 新日本じゃブーブー言われてたのに。あったかいね、ノアは! 結局、最後1つ、俺が何を言いたいかっていうと、ノア最高ってこと」と締めくくった。

さらにバックステージでも「今日改めてこのバックステージ、新日本とはちょっと雰囲気が違うこのバックステージ。なんでこんな雰囲気が違うのかな? なんでかな? よく見たら、おっさんしかいねえじゃん、ここ! 空気悪っ! 早く立ち去るよ、こんなとこ」とKENTA節をさく裂させつつ「またいつでも戻ってくるよ」と確約。米国在住のKENTAは今後もノアのマットに定期的に参戦していくもようだ。