海外のオンラインカジノサイトで賭けをしたとして、千葉県警が賭博容疑で、2021年東京五輪の卓球男子団体で銅メダルを獲得するなどした丹羽孝希選手(30)を書類送検したことが29日、捜査関係者への取材で分かった。任意の事情聴取で容疑を認めたという。スポーツの勝敗予想などで賭けたとみられる。
丹羽選手は共同通信の取材に「違法と分からずやってしまい、反省している。ファンの皆さまに申し訳ない」と話した。
捜査関係者によると、書類送検は20日付。起訴を求める厳重処分の意見を付けた。容疑は23年初夏、国内からオンラインカジノサイトに接続し、暗号資産(仮想通貨)を元手に賭けをした疑い。
警視庁がオンラインカジノの決済代行業者を摘発したのをきっかけに、全国の利用者が捜査される中、千葉県在住の丹羽選手の関与が浮上した。
丹羽選手は17歳で12年ロンドン五輪に出場。16年リオデジャネイロ五輪の男子団体では銀メダルを獲得した。22年秋に国際大会から引退。Tリーグで岡山リベッツに所属し、国内を中心に選手活動を続けている。
スポーツ界では賭博に絡む問題が、たびたび起きている。バドミントン男子シングルス元世界王者の桃田賢斗選手が、違法賭博による出場停止処分で16年の五輪出場を逃した。野球界では米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の通訳だった水原一平被告が、違法スポーツ賭博での借金を返済するため大谷選手の口座から多額のお金を盗んで胴元へ送金した罪で、米国で起訴されている。(共同)