福岡・新宮町の磯崎神社で「玉せり」　「男子だけ」から転換、今年は性別問わず

　福岡県新宮町新宮の磯崎神社で2日、地域の子どもや住民が石の玉に触れて健康や家内安全を祈願する新年行事「玉せり」（玉取祭）が営まれた。これまで男子だけの祭りだったが、今年は女子も初めて参加し、伝統の祭りに新風を吹き込んだ。

　玉取祭は男衆が木玉を奪い合う筥崎宮（福岡市東区）の勇壮な祭りが有名だが、磯崎神社では子どもたちが主役。今年は締め込み姿の小学生男子7人と体操服姿の小中学生の女子10人が近くの海岸で身を清めて祭りに臨んだ。

　石の玉（長さ約20センチ、幅約15センチ、高さ約13センチ）は黒光りし、ずっしり重い。大人が数人がかりで持ち上げて神社周辺を巡り、子どもたちが次々に玉を触っては歓声を上げた。新宮中2年のジャーディン楓さん（14）は「石を近づけてくれたので触りやすくて楽しかった」と喜んだ。

　（真弓一夫）