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イチから分かる!西九州新幹線(5)「佐賀駅」経由主張の国、JRと溝

 西九州新幹線(武雄温泉-長崎)がいよいよ9月23日に開業します。距離が66キロと日本最短の新幹線で、JR博多駅とを結ぶ特急とは武雄温泉駅で乗り換える『リレー方式』です。なぜそのような方式になったのでしょうか。福岡と長崎両県を結ぶ新幹線計画は半世紀前に浮上。新幹線の方式、ルート、在来線の在り方、費用負担などの議論が続き、紆余(うよ)曲折を繰り返してきました。その経緯をできるだけ分かりやすく、5回に分けて解説していきます(佐賀総局の北島剛が担当します)。 

 この記事のポイント 

 新鳥栖―武雄温泉(佐賀駅ルート)のフル規格案。JRによる在来線の経営分離は不透明

 佐賀県内では、佐賀空港(南回り)ルート案に期待も。時短効果が減る長崎県の「合意」は課題

 佐賀、長崎両県とJRが全て納得する着地点は見えず。互いの主張だけせず、協議の場で提案を積み重ねる必要がある

 

 九州新幹線西九州(長崎)ルートで整備方針が決まっていない佐賀県内の新鳥栖-武雄温泉の距離は約50キロ。フル規格を求める国と、反発する佐賀県の溝は深まったままです。どんな解決策があるのか、課題とともに見ていきましょう。

フル規格で生じる課題は
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