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セブン銀行の“イケメンATM”、開発は精鋭のオタク女子社員「イケボ&セリフにこだわり」
ターゲットは初めて銀行口座を開設する高校生〜新社会人
「初めて銀行に口座を開設する年代として多いのが10代後半から20代前半くらい。アルバイトや就職で給料を振り込んでもらうための口座が必要になるタイミングです。しかし、銀行を選ぶ基準はアルバイト先で指定された、家の近くに支店があったからなど、なんとなく選ばれている場合が多い。“セブン銀行が好きだから口座を作りたい”と積極的に踏み込んでもらいたいという想いがあり、そこから企画がスタートしました」(長沢)
それぞれ別の部署から今回セブンコンシェルジュの開発チームの中心メンバーに抜擢された吉田さんを含む3人の女性の共通点は、“オタク”であること。好きなジャンルは違えど、言語や認識の共有がスムーズにできたという。
「オタクの人たちって、推しのためなら惜しみなくお金を使う。お金に対する考え方が少し違っているんです。そういう人たちに向けての貯金方法というのも提案したいと思い、最初は“廃課金”ならぬ“廃貯金”ができるアプリなども考えていました。そこから社内で協議を重ね、最終的にATMのコンテンツを作るという方向性になったんです」(吉田)
「何しに来たんだよ」…イケメンキャラから繰り出されるのATMの第一声に思わず赤面
「プロジェクトメンバーの女性3人で、オレ様やおじ様、ツンデレといったいろいろなキーワードや性格を出して、その中でキャラクターを作っていきました。今回新規でキャラクターを作っていますので、このキャラクターたちにファンがついているわけではありません。お客様を動かすためにはやはり声優さんの力をお借りしないと難しいと気付き、声優さんにはとにかくこだわろうと、キャラクターの声を想像しながら3人で相談して決めていきました」(吉田)
イケメンキャラの7人はそれぞれ“Cafe&Ber TAMTAM”を中心としたキャラクター同士のつながりがあり、公式サイトにはキャラクター紹介のほか相関図まで用意されている徹底ぶりだ。
セブンコンシェルジュの公式Twitterでは、こうしたキャラクターたちのショートドラマが楽しめるボイスコンテンツも公開中。また口座取引と連動したボイスが聴けるAmazon AlexaスキルなどATMにとどまらない世界観の広がりも楽しめる。
貯金もはかどる!”会いに行きたくなるATM”に
「今回出た意見をもとに男性向けも含め今後のサービスづくりに活かしていきたいですね。我々がキャラクターを生み出すというよりは、セブン銀行のATMをどう発展させていくかが目指すところです。すでに世の中で活躍しているキャラクターとコラボしたり、ATMを通してみなさんをあっと驚かせるコンテンツを作っていきたいですね」(長沢)
現在ATMはアニメイトの池袋本店と新宿店、同銀行の共同出張所がある新宿歌舞伎町、丸の内に設置。11月には都内でのセブンコンシェルジュの設置場所をさらに拡大し、全7キャラクターのATMすべてが出揃う予定とのこと。また、現在セブン銀行ではキャラクターの限定ボイスがもらえる口座開設キャンペーンを行っているので、気になった方はチェックしてみては。各社さまざまなサービスの充実で顧客獲得を目指すなか、想像のナナメ上をいく進化で驚かせてくれたセブン銀行のATM。今後の展開にも注目していきたい。