「妥当」「遅すぎる」「選挙対策」-。岸田文雄首相が自民党総裁選に立候補しない意向を表明したことを受け、佐賀新聞「こちら さがS編集局」(こちさが)では会員向けに緊急アンケートを実施した。低迷する支持率や自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題の引責として理解を示しつつも、政治不信を残す対応に不満を漏らす意見が目立った。

 アンケートは岸田首相の総裁選不出馬の表明を受けて14日午後に実施、午後5時までに236件の回答が寄せられた。

 佐賀市の40代男性会社員は、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件の対応に「甘さ・曖昧さ」があったとし「再選しても支持率の回復は見込めない。自ら引き際を判断したことで、少しは評価が上がるのでは」と見通した。みやき町の50代男性公務員は「党内の支持が得られず出馬がかなわないところを、『責任を取る』と体裁をつくろっている。情けない」と厳しく指摘した。

 次期自民党総裁にふさわしい人物について尋ねたところ、石破茂元幹事長や高市早苗経済安保担当相、小泉進次郎元環境相、上川陽子外相らの名前が挙がった一方、「いない」との回答も多かった。(志垣直哉)