人口減・高齢化社会の日本にあって、大阪では20代女性の人口が増加している。今年上半期の転入超過数は前年同期より7割も増え、このうち9割近くが20代女性だった。訪日外国人(インバウンド)向け市場が好調であることや、2025年大阪・関西万博の開催など雇用面での期待感が背景にあるとみられ、増加傾向は当面続きそう。行政は定住促進の好機とみて、婚活支援に力を入れている。(井上浩平)
人気エリアは家賃上昇
日本不動産研究所近畿支社によると、大阪市内では最近、ワンルームマンションを探す若い女性が増えている。担当者は「人気が高いのは西区。職場と住居が近い『職住近接』な上、公園もあって住環境もいい。都心なので生活に便利な施設や飲食店も充実している」と話す。
企業のオフィスが立ち並ぶ市中心部の西区や中央区では、単身・少人数世帯向けのマンションが建設ラッシュ。転入者の増加で受け皿となる物件の稼働率が上がり、それに伴って家賃も上昇しているという。
地元志向が影響!?
総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、今年1~6月の大阪府への転入超過数(転入者数から転出者数を引いた数)は6004人。このうち20代女性が最多の5219人で、全体の9割に迫った。