昭和100年の今、「正しい皇位継承を」 群馬・高崎で「建国記念の日奉祝大会」

「建国記念の日」の意義を強調する中曽根弘文氏=11日午後、群馬県高崎市
「建国記念の日」の意義を強調する中曽根弘文氏=11日午後、群馬県高崎市

建国記念の日の11日、群馬県高崎市で「建国記念の日奉祝大会」が開催され、参院から中曽根弘文氏と清水真人氏が、衆院から中曽根康隆氏の国会議員3人が出席、日本国ができた日の意義を学校や家庭で子供たちに伝えていくことの重要性を訴えた。その後、評論家で国士舘大大学院客員教授の八幡和郎氏が「昭和百年の今、皇位の継承を考える」との演題で講演し、皇位継承をめぐる論議の現状や課題などを解説した。

建国の意義伝えているか

安定した皇位継承の意義を訴える清水真人氏=11日午後、群馬県高崎市
安定した皇位継承の意義を訴える清水真人氏=11日午後、群馬県高崎市

2月11日は初代・神武天皇が即位した「紀元節」として戦前は最も重要な1日とされたが、戦後はGHQ(連合国軍最高司令部)により廃止され、昭和41年、祝日として復活した。

いかなる国でも建国の日を祝うのは当たり前だが、中曽根弘文氏は「きょう、この日の意義を今の日本の子供たちは本当に知っているだろうか」と問いかけ、建国以来、最大といっていい激動の時代を過ごした昭和が100年を迎えるにあたり、「明治100年、そして150年を祝ったように国を挙げた式典を催し、振り返りながら未来をつくっていきたい」と語った。

 「紀元節の意義を今一度考えたい」と述べる中曽根康隆氏=11日午後、群馬県高崎市
「紀元節の意義を今一度考えたい」と述べる中曽根康隆氏=11日午後、群馬県高崎市

康隆氏も、かつて当たり前に祝った「紀元節の意義を今一度考え、特に重要な国民の祝日としてきたい」とし、清水氏は「今、多くの外国人が訪日し関心を抱く日本の歴史と文化は、世界に例のない安定した皇室の存在があるから」と述べ皇位継承の意義を訴えた。

皇位継承論議、立民の意見で停滞

皇位継承をめぐる議論について詳細に論評する八幡和郎氏=11日午後、群馬県高崎市
皇位継承をめぐる議論について詳細に論評する八幡和郎氏=11日午後、群馬県高崎市

八幡氏は皇位継承論議について、有識者会議が示した3案(①単独残留案=女性皇族が結婚後も単独で皇室に残る②旧宮家養子案=旧宮家の男子を皇族の養子とする③旧宮家皇族復帰案=養子不成立の場合)について国会での論戦状況を報告。各党3案におおむね賛成する中、立憲民主党が、①を単独ではなく夫も子も皇族とする女系容認論を展開。逆に②は憲法上疑義があるとして「話がまとまらない」と指摘した。

中には、民間人になった旧宮家の皇族復帰は憲法違反だという意見もあるとし、八幡氏は「その論理だと悠仁さま、佳子さま、愛子さまの子孫がいなくなったら天皇制は終わってしまう。乱暴な話だ」と批判。現実的な可能性として②の養子案を挙げ、悠仁さまと同世代となる平成生まれの旧宮家男子は10人前後いるとして、準備を進めるよう強調した。

さらに、皇位継承者としての秋篠宮皇嗣殿下や悠仁さまには「まったく問題はない」と断言し、最近、目立つ秋篠宮家を誹謗(ひぼう)する論調を批判。「皇位をめぐる伝統を壊そうという困った人々がいる」と警鐘を鳴らした。

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