歌手で俳優の福山雅治(52)が10日、パーソナリティーを務めるTOKYO FM「福山雅治 福のラジオ」(土曜後2・0)に出演。一部写真週刊誌に家族のプライベート写真が掲載されたことを受けて、約7分半にわたり思いを語った。
「今までデビューしてから、そしてこのラジオを続けてきてから、きちんとお話ししていなかったことをお話しさせていただければと思います」と切り出し、「何かと言いますと、写真週刊誌に家族の写真が掲載されるということについて、どういう思いでいるのか」と自身をめぐる報道に言及。芸能界でデビューしてから「こちらが取材をきちんと受けていない状態での掲載のされ方というのを、写真週刊誌や憶測記事等々、様々な媒体で様々なことを書かれてきた」と振り返り、「日本においての芸能、エンターテインメントという仕事に携わっている人間としては、まぁこういうこともあるのかな、それもひっくるめたのがエンターテインメントなのかな、と。それと、そういった記事を取り上げたり、その事自体を取り上げると、逆にその宣伝状態になってしまうっていう如何ともし難い状態も生まれるだろうな」と“完全スルー”を貫いてきたとした。
しかし「さすがにですね、子供の写真を撮られるということにおいて、そしてそれが掲載され、かつ販売物となって世の中に出ていくということにおいて、黙っているということはできない」とピシャリ。「どんな顔してるんだろう? とかどんな子供なんだろうっていう事に興味が無い人もいれば興味がある人もいますよね。興味がある人の興味(自体)を否定はしない、別に。そういうことではなくて、守られるべきものが守られていない気がする」と訴え、「芸能人の子供だから、関心事だから掲載するんです、と。(芸能界)デビューしているわけでもなんでもないから、モザイクで分からないようにしていますっていうのが一つのルールみたいになっていて。だけど、子供が幼稚園に通っているわけですよね。そこを毎日通るわけですよね。毎日通るその場所で全然知らない人が写真を撮っていると。しかもその撮った方、そしてその写真を掲載する媒体及び編集の方、様々な方が僕の子供の顔を知っている。かつ、今はデジタルの時代なのでデータを持っているわけですよね、全然知らない人が。そしていつでもモザイクを外せる状態で共有しているわけですよね。これって、とても怖いことだなと思ったんですよね。とても恐ろしいこと」と自身の懸念を率直に伝えた。
芸能人の場合、「報道の自由」の名のもとにこういった写真が掲載されてしまう。それに対して裁判を起こすこともできるが「裁判するとかしないとかそういうことではなく、意思表示として『これは嫌なことです』『これはやめてほしいことです』『これはすごくストレスになっていることです』。それを芸能人だからってことで我慢して、これから先何年も過ごしていかなきゃいけないのかなって思うと、いやそれは違うなと思った」と福山。さらに「子供を守っていくという立場に立った時に、なった時に、これは黙ってるっていうのはちょっと子供に対して説明がつかないなって思ったんですよね。子供に対してきちんと説明できる状態、十分に納得してくれる状態にするのが親としての務めではないかなと思っていて」とし、「ちゃんと子供に説明できる、子供に納得してもらえる状況を作るためには、違うと思っている事や嫌だと思っている事は、きちんと発言し、発信していくべきなんじゃないかと思っている」と私見を述べた。
最後に改めて「ちょっともうこれ、一線どころか随分越えたところに来ちゃったなと思っていて、こういう扱われ方や掲載のされ方っていうのは」と苦言を呈し、「今後も同様のことがあれば、また僕も発言していくかもしれませんし『どうなのこれ? 福山?』っていうことがもしあったら、それはリスナーの方からも。そういった事をタブー視したり、暗黙の了解で黙認しているわけでもないし、スルーするということもなんか違うのかなと思っているので。2021年のこの現在から未来において、変わっていく時期なのかなというふうに思っています」と自身の考えを表明した。
福山は2015年9月に女優、吹石一恵(38)との結婚を発表。16年12月に第1子の誕生を報告していた。