パナソニックオープンレディース第1日(28日、千葉・浜野GC=6656ヤード、パー72)ツアー通算2勝の金田久美子(33)=スタンレー電気=が3バーディー、ボギーなしの69で回り、首位に2打差の6位と好スタートを切った。3週前から書き始めた〝ゴルフノート〟の効果で、今季初優勝を狙う。28日に36歳の誕生日を迎えた吉田弓美子(アマノ)、川岸史果(28)=加賀電子=が5アンダーの67で首位に並んだ。
春の陽気に映える水色のウエアに身を包んだキンクミが、今季最高の6位発進。好調な滑り出しに金田は、上機嫌で一日を振り返った。
「今年は初日がいいスコアで回れていないので、ノーボギーでよかった。それなりにいいゴルフができました」
5番(パー3)で8メートルを沈めてこの日初バーディー。7番(パー4)では125ヤードの2打目をピッチングウエッジで2・5メートルにつけて伸ばした。13番(パー3)は1打目をグリーン左手前に外し、ピンまで15ヤードの2打目を58度のウエッジでチップイン。「ちょっと強いと思ったら入った」と顔をほころばせた。
3週前に書き始めた〝ゴルフノート〟が必勝の鍵だ。コンビニで買ったB5サイズのノートに、就寝前にその日の反省などを書きなぐる。きっかけは「ちょっとしたことですぐ変わるし、再現性が苦手。何でよくなったか覚えられないから」。スマートフォンのメモ機能ではなく、思ったことを手書きするのがポイント。プレーや練習記録のほかに「むかつくとか、でも腐らず頑張ろうとか。いつも『頑張ろう』で締めてます」と明かした。
まだ4ページしか埋まっていないが、効果は出始めている。「先週までのショットの嫌な感じがなくなって久しぶりに自信を持ってできた。ちょっとだけしっくり来ています」。新たな取り組みも結果につなげた。
風に苦戦する選手も多い中でボギーなしで初日を終えた金田。〝ゴルフノート〟には「『今日はよく耐えた。自分頑張ったね。明日も頑張ろう』って書きます」。新たな挑戦も力に変え、キンクミが3勝目を手繰り寄せる。(高橋朝香)