記録的大雨 沖縄県と鹿児島県 全く異なる初動対応
今回は、沖縄県と海を挟んで隣り合う鹿児島県とで、ほぼ同じ時間に記録的な大雨となりましたが、両県の初動対応は全く異なるものになりました。
【鹿児島県】。
鹿児島県では今月9日の午前0時半すぎに奄美地方に「顕著な大雨に関する情報」が出され、与論町に「記録的短時間大雨情報」が発表されました。
そして、午前2時40分に大雨特別警報が発表され、同時に鹿児島県が災害対策本部を設置しました。
県は与論町に災害救助法を適用することを発表した上で、午前と夜に災害対策本部会議を開催。
県民に対し安全に最大限留意した行動をとるよう呼びかけました。
【沖縄県】。
一方、沖縄県です。
まず、今月9日に、奄美地方より30分早く、本島北部に「顕著な大雨に関する情報」が出されました。
このあと、大雨特別警報は発表されなかったものの、午前3時すぎまでに名護市、国頭村、東村、大宜味村に10回以上「記録的短時間大雨情報」が発表されます。
午前5時前と午前9時前の2回、内閣府から災害救助法を担当する生活安全安心課に適用について助言するための電話がありましたが、職員が不在で伝わりませんでした。
翌10日も明け方から午前9時前までに、前日と同じ1市3村にあわせて6回「記録的短時間大雨情報」が発表されましたが、この間、災害対策本部は設置されませんでした。
週が明けた11日の午前になって、災害対策本部が設置され、夕方に災害対策本部会議が開かれました。
大雨特別警報が発表されたかどうかの違いはありましたが、災害対策本部の設置は鹿児島県より2日遅く、沖縄県の対応が遅れたため、災害救助法の適用が難しい見通しになっています。