清水建設が13日に発表した昨年度のグループ全体の決算は売り上げが2兆55億円となり、前の年度より3.7%増えました。
一方で本業のもうけを示す営業損益は、246億円の赤字となりました。
▽木材や鉄骨などの資材価格が契約時よりも大幅に上昇したことや
▽工期に間に合わせるため労務費が増加したことで大型の建築工事で採算が悪化したことなどが主な要因だとしています。
年間を通じて営業赤字となったのは1961年の株式上場以来、初めてです。
一方、最終的な利益は保有する株式の売却益を計上したことで、171億円の黒字となりました。
東佳樹 専務は、記者会見で「営業赤字となったことはじくじたる思いだ。これほどまでの環境の変化は想定ができなかった」と述べました。
また、会社では今年度の営業損益について410億円の黒字を見込んでいるということです。
清水建設 昨年度グループ決算 上場以来初の営業赤字
ゼネコン大手の清水建設の昨年度1年間のグループ全体の決算は、資材価格や労務費の上昇で大型の建築工事の採算が悪化したことなどから本業のもうけを示す営業損益は240億円余りの赤字となりました。年間を通じて営業赤字となったのは株式上場以来、初めてです。
東専務は「建設業界をめぐる環境の厳しさについて、発注者の理解が進んできたと考えている。ゆとりある適正な工事期間も含めしっかりと交渉ができれば業績は回復に向かうのではないか」と述べました。