英紙 “ロシア 日本と韓国の原発など攻撃対象リストを作成”

イギリスの経済紙フィナンシャル・タイムズは、ロシア軍が日本と韓国との間で戦争になった事態を想定し、両国の防衛施設や原子力発電所など合わせて160か所の攻撃対象リストを作っていたと報じました。

これはフィナンシャル・タイムズが、2014年までに作られたロシア軍の機密文書を確認したとして、31日に報じました。

それによりますと、ロシア軍はNATO=北大西洋条約機構との戦争が東アジアに拡大した事態を想定し、日本と韓国の攻撃対象160か所を記したリストを将校の訓練用に作っていました。

このうち82か所が司令部や基地などの防衛施設で、資料には北海道の奥尻島にある航空自衛隊のレーダー施設の写真や建物などの正確な寸法も記されていたということです。

それ以外は民間のインフラで、日本では山口県と福岡県を結ぶ関門トンネルや茨城県東海村の原子力関連施設、韓国ではともに南東部のポハン(浦項)の製鉄所やプサン(釜山)の化学工場などが主に巡航ミサイルによる攻撃の対象になっているとしています。

また2014年2月には、ロシア軍が日本と韓国の防空能力を試すためツポレフ95長距離戦略爆撃機2機を両国周辺で飛ばし、対応した戦闘機の装備などを報告していたということです。

記事ではこれらの機密文書について「現在もロシア軍の戦略に関連していると見られる」としています。