兵庫県などはおととし11月、阪神とオリックスのリーグ優勝を祝うパレードを開催し、そのための費用はクラウドファンディングや企業などからの寄付で賄われました。
これについて、兵庫県のオンブズマン「市民オンブズ尼崎」などは斎藤知事と片山前副知事が地元の金融機関に寄付を働きかける一方で、金融機関への補助金の予算額を同じ時期に1億円から4億円に増額したとしたうえで、補助金の増額は寄付を集める目的で行われた不要な支出であり、背任の疑いがあるとして、警察に告発しました。
捜査関係者によりますと、告発は21日付けで受理されたということです。
補助金の増額については、県の元幹部が作成した、斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発した文書でも触れられていて、警察は今後、関係者から話を聞くなどして補助金が増額された経緯などについて慎重に捜査を進めるものとみられます。
告発が受理されたことについて、斎藤知事は21日午後、県庁で記者団に対し「詳細を承知していないのでコメントできないが、パレードについてはこれまで述べているとおり、きちんと適切に対応してきている」と述べました。
また、片山前副知事はNHKの取材に対し「百条委員会で説明してきたとおり、疑惑を持たれるようなことは何もしていない」とコメントしています。
兵庫県知事と前副知事 市民団体が背任の疑いで警察に告発
おととし、兵庫県が行ったプロ野球の優勝パレードの開催費用をめぐり、寄付を集める目的で金融機関への補助金を不要に増額したとして、斎藤知事と前の副知事が背任の疑いで市民団体から警察に告発されました。知事は「パレードについては適切に対応してきている」と話しています。