辛口KOJIの 「キリリ」 といこう!!

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やすらかな眠りに

2008年05月22日 | エイズの活動
今日の日記は、知人の訃報についての日記です。スルーして下さっても結構です。




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エイズの活動をしていると、年間に何人もの訃報に接します。そのたびに、「HIVとともに生きる社会」についての思いを新たにします。

5月1日に、知人が、35年の生涯を終えられていたことを知りました。薬害エイズの被害者でもあり、厳しい治療が続いていた中で、ミクシィを通じて知り合い、来月、私が、東京で講師を務める際に、お会いすることを楽しみにしていました。

彼は、HIV、血友病のほかに、線維筋痛症と闘っておられました。この病気は、原因不明の難病です。

全身の耐え難い恒常的な(慢性的、持続的に休みなく続く)疼痛を主な症状として、不眠、全身の疲労感や種々の症状をともなう疾患である。症状が進行すると常時激しい全身の疼痛に苦しみ、僅かな刺激(爪や髪への刺激、服のこすれ、音、温度・湿度の変化など)で激痛がはしり日常生活が著しく困難になります。

彼のミクシィを見ていると、お亡くなりになる一週間前の日記が残っています。全身の痛みに耐えながらも、過去にお亡くなりになられた仲間を思い、生きることへの感謝、高額な医療費を負担してくれる国民への感謝が綴られています。本当に尊いお心です。

ミクシィは、お亡くなりになっても残っていますから、マイミクで既にお亡くなりになられた方の日記が他にも残っています。私は、ときどき訪ねて彼らに話しかけています。辛いときには、助けを求めます。

薬害エイズの被害者の皆さんは、プライバシーの漏洩を心配されて、ほとんどの方が、今でも人知れずひっそりと過ごされています。とものりさんもそんな生活だったようです。


「エイズは、予防できる病気です」

「エイズは、慢性疾患です」


って、簡単に言っていますが、どうしても私には違和感があります。HIVに感染された方の多くが、医師からの告知の際に、受け入れがたいと言います。


彼の訃報に接して、改めて、深く考えさせられます。

「HIVとともに生きる」という本当の意味を。

どうか、安らかに眠って下さい。35歳の若さでお亡くなりになられたとものりさんの生前のお気持ちを大切に頂いて、新たな活動を進めたいと思います。謹んで哀悼の意を捧げます。

合掌


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