夏の3か月を名古屋で過ごしたこともあって、しばらく書き込みを怠ってしまった。これをいい機会にここいらで一度初心に帰り、「日本語の特徴」という大きなテーマで数回話してみたい。
9月からまた新学期が始まった。一度やったら好評だったのに気をよくして、日本語一年生の最初のクラスの冒頭に「日本語の特徴」を話すことにしている。日本語に関心は持っているものの、一体どんな言葉なのか全く知らない学生がほとんど . . . 本文を読む
慣用句の「役不足」や「流れに棹さす」や「確信犯」の意味を、日本人の何と60%前後が誤って理解しているという意外な事実が文化庁の日本語に関する最近の世論調査で分かった。この小文をお読みの皆さんは大丈夫だろうか。せっかくだからこれはクイズとして、正解は次回までのお楽しみ。
と書いたのは3か月前。昨年11月であった。2005年はこのクイズの正解からスタートすることにしよう。新聞によれば、2002年 . . . 本文を読む
我々が日本の学校で習ったときは「国語」だったのに、その同じ言語が外国語として学ばれると「日本語」と呼ばれるのは何故だろう。これは国際化時代の日本の言語として不自然ではないか、という声が次第に大きくなってきた。そう言えば、近年ベストセラーになった大野晋氏の『日本語練習帳』(岩波新書:1999年)と斎藤孝氏の『声に出して読みたい日本語』(草思社:2001年)は、日本人向けに書かれた本であるが両方とも . . . 本文を読む
前々回「赤ちゃんの名前」、前回の「謎解き『シクラメンのかほり』」と、日本人女性の名前についてあれこれ調べていて止まらなくなってしまった。今回で何とか最終回にしなくては。さて、今回のタイトルを見て、憤慨する女性も多いだろう。私の名前は「か・み・な・り」で終らないけど、結構美人なのよ、と内心思わぬでもない?
実はインターネットにこういう暴言があったのだ。オリジナルはもっと過激なのである。女性の . . . 本文を読む
前回「赤ちゃんの名前」で、女の子の名前には、平成の今に至るまで、依然として花に関する言葉が好んで使われることに注目した。例えば「花、萌、凛、咲、菜」などの字である。今回はそれを受けて「シクラメンのかほり」という題でひとときのおつき合いを。ただし今回は謎解きである。
シンガーソングライターにして現役の銀行員でもあった小椋佳が作詞・作曲。本人よりもむしろ布施明の声で大ヒットした「シクラメンのかほ . . . 本文を読む
インターネット(以下、ネット)で新聞を読むという、以前は思いもよらなかったことがいつしか当たり前のことになってしまった。いい時代に生まれたものだと思う。しかも日本語で日本の新聞が無料で読めるのだ。無料?いや、サーバーと呼ばれる会社に月々決まった回線使用料は勿論払うのだ。だが、料金と言っても知れたものである。ハイテク技術にからきし弱い私のこと、ネットの目的はもっぱら新聞と電子メールだ。電子メールに . . . 本文を読む