カズレーザーに感謝。筒井康隆「虚人たち」「残像に口紅を」、眉村卓「妻に捧げた1778話」 ― 2017年12月12日 08時32分11秒
ASAHIネット(http://asahi-net.jp )のjouwa/salonから。
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ちょっと前の話になるけど。
インテリお笑い芸人のカズレーザーが、日テレ「ZIP!」の放送で、筒井さんの「虚人たち」を推薦したら、いきなり、ベストセラー。
「虚人たち」は、とても挑戦的な実験作で、筒井康隆の語る上では、はずせない重要な作品ではあっても、ベストセラーになるほど売れるような作品ではない。テレビの影響力、カズレーザーの影響力はすさまじい。
注:
カズレーザーが「虚人たち」を紹介したのは、テレ朝の「アメトーーク!」じゃなくて、日テレの「ZIP!」だと、MINちゃんに指摘されて、訂正しました。
MINちゃん、ありがとう。
昔、筒井さんから頂戴した手紙に、こんな一節があった記憶があるので、拝借。
「自分は、い,い読者をもって幸せです。自分ほど、いい読者に恵まれた作家はいません。Copyright (c) 筒井康隆」\(^O^)/。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122030595/showshotcorne-22/
虚人たち (中公文庫) 文庫 – 1998/2/1
筒井 康隆 (著)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/412001004X/showshotcorne-22/
虚人たち 単行本 – 1981/4
筒井 康隆 (著)
先月あった、筒井康隆コレクション完結記念「筒井康隆自作を語る#4」で、筒井さんは、カズレーザーのおかげで、突然、「虚人たち」が売れてびっくりした。会場に、カズレーザーの知り合いや関係者は、いないか? ああ、いないか。とにかく、カズレーザーに感謝ということでした。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=122322187
Live Wire [563] 17.11.12(日) 筒井康隆自作を語る#4 ~筒井康隆コレクション完結記念~
「虚人たち」文芸誌「海」に掲載されたときは、ぼくはまだ大学生。
一読、ぶっ飛んだ。白紙部分がある! 主人公の意識が飛んだことの表現。小説における時間を、どう扱うかということに挑戦した結果。
当時の「海」の編集長は、塙嘉彦さん。筒井さんに非常に大きな影響を与えた編集者。その成果の1つが、「虚人たち」。
https://ja.wikipedia.org/wiki/塙嘉彦
カズレーザーは、上記、「筒井康隆自作を語る#4」の後、テレ朝「アメトーーク!」の読書芸人の放送で、また筒井作品を推薦。それが、「残像に口紅を」。これも、一時、ベストセラー。
カズレーザー、すごいのぉ。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122022878/showshotcorne-22/
残像に口紅を (中公文庫) 文庫 – 1995/4/18
筒井 康隆 (著)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120017877/showshotcorne-22/
残像に口紅を 単行本 – 1989/4
筒井 康隆 (著)
「残像に口紅を」のとき、すでに使ってはいけなくなった音を使ってないか、チェックするためのプログラムを書いた気がしたが、よく考えたら、そんな面倒なこと、おれがやるわけがない。別のことで、ちょっとしたプログラムを書いた記憶とごっちゃになったのね。
来年、世田谷文学館で開催される筒井康隆展がらみで、「残像に口紅を」に関して、銀河最強のツツイスト・コンビ、平石さん、尾川さんの一人、平石さんから頼まれていたことがあって、目途がついて一安心。それが何かは、来年のお楽しみ。
かつての筒井作品が、なぜか、突然、売れたということでは、「旅のラゴス」。
ジブリが、これを原作としたアニメ作品を作るという噂がネットで流れたかららしいが、真偽は不明。
作品としては、いかにも、ジブリが映像化しそうな気がする不思議な旅の物語。
https://www.amazon.co.jp/旅のラゴス-新潮文庫-筒井-康隆/dp/4101171319
旅のラゴス (新潮文庫) 文庫 – 1994/3/1
筒井 康隆 (著)
カズレーザーは、「残像に口紅を」を紹介したとき、眉村卓さんの「妻に捧げた1778話」も紹介。
眉村さんが、病身の妻のため、毎日一篇の話を書くと約束して、妻が亡くなるまで描き続けたものをまとめたもの。
カズレーザーは、久々に泣いたと言っていた。あっという間にベストセラー。
おお、いまでも、随筆部門で、ベストセラー1位だ。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410610069X/showshotcorne-22/
妻に捧げた1778話 (新潮新書) 新書 – 2004/5/1
眉村 卓 (著)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0099FLXFI/showshotcorne-22/
妻に捧げた1778話(新潮新書) Kindle版
眉村 卓 (著)
関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/12/07/8744371
筒井康隆「創作の極意と掟」が面白かった、ためになった人は、「着想の技術」「短篇小説講義 (岩波新書)」もぜひ!
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/23/8654205
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。その4。筒井康隆の新作「漸然山脈」の挿入歌「ラ・シュビドゥンドゥン!」が、YouTubeで公開\(^O^)/
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/23/8654200
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。その3。炎上したNHKのAI番組は、筒井康隆「ホンキイ・トンク」の世界。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/09/8643095
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。その2。日本SF傑作選1 筒井康隆 マグロマル/トラブル
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/08/8642430
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。2年ぶりの新作、文學界2017年9月号、筒井康隆「漸然山脈」、群像2017年9月号、「ずっと大江健三郎の時代だった」、「創作の極意と掟」「繁栄の昭和」「農協月へ行く」「幻想の未来」池澤夏樹=個人編集 日本文学全集28に「魚籃観音記」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/05/03/8512686
筒井康隆3連発。SFマガジン「筒井康隆自作を語る」、新潮「特別対談 小説家の名誉と恍惚/筒井康隆+松浦寿輝」、中央公論「谷崎賞のことなど 筒井康隆」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/04/12/8460883
筒井康隆の炎上ツイートは、削除ではなくツイッター社の判断で非表示。私に流れ弾が飛んで来た理由がやっとわかった。
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ちょっと前の話になるけど。
インテリお笑い芸人のカズレーザーが、日テレ「ZIP!」の放送で、筒井さんの「虚人たち」を推薦したら、いきなり、ベストセラー。
「虚人たち」は、とても挑戦的な実験作で、筒井康隆の語る上では、はずせない重要な作品ではあっても、ベストセラーになるほど売れるような作品ではない。テレビの影響力、カズレーザーの影響力はすさまじい。
注:
カズレーザーが「虚人たち」を紹介したのは、テレ朝の「アメトーーク!」じゃなくて、日テレの「ZIP!」だと、MINちゃんに指摘されて、訂正しました。
MINちゃん、ありがとう。
昔、筒井さんから頂戴した手紙に、こんな一節があった記憶があるので、拝借。
「自分は、い,い読者をもって幸せです。自分ほど、いい読者に恵まれた作家はいません。Copyright (c) 筒井康隆」\(^O^)/。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122030595/showshotcorne-22/
虚人たち (中公文庫) 文庫 – 1998/2/1
筒井 康隆 (著)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/412001004X/showshotcorne-22/
虚人たち 単行本 – 1981/4
筒井 康隆 (著)
先月あった、筒井康隆コレクション完結記念「筒井康隆自作を語る#4」で、筒井さんは、カズレーザーのおかげで、突然、「虚人たち」が売れてびっくりした。会場に、カズレーザーの知り合いや関係者は、いないか? ああ、いないか。とにかく、カズレーザーに感謝ということでした。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=122322187
Live Wire [563] 17.11.12(日) 筒井康隆自作を語る#4 ~筒井康隆コレクション完結記念~
「虚人たち」文芸誌「海」に掲載されたときは、ぼくはまだ大学生。
一読、ぶっ飛んだ。白紙部分がある! 主人公の意識が飛んだことの表現。小説における時間を、どう扱うかということに挑戦した結果。
当時の「海」の編集長は、塙嘉彦さん。筒井さんに非常に大きな影響を与えた編集者。その成果の1つが、「虚人たち」。
https://ja.wikipedia.org/wiki/塙嘉彦
カズレーザーは、上記、「筒井康隆自作を語る#4」の後、テレ朝「アメトーーク!」の読書芸人の放送で、また筒井作品を推薦。それが、「残像に口紅を」。これも、一時、ベストセラー。
カズレーザー、すごいのぉ。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122022878/showshotcorne-22/
残像に口紅を (中公文庫) 文庫 – 1995/4/18
筒井 康隆 (著)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120017877/showshotcorne-22/
残像に口紅を 単行本 – 1989/4
筒井 康隆 (著)
「残像に口紅を」のとき、すでに使ってはいけなくなった音を使ってないか、チェックするためのプログラムを書いた気がしたが、よく考えたら、そんな面倒なこと、おれがやるわけがない。別のことで、ちょっとしたプログラムを書いた記憶とごっちゃになったのね。
来年、世田谷文学館で開催される筒井康隆展がらみで、「残像に口紅を」に関して、銀河最強のツツイスト・コンビ、平石さん、尾川さんの一人、平石さんから頼まれていたことがあって、目途がついて一安心。それが何かは、来年のお楽しみ。
かつての筒井作品が、なぜか、突然、売れたということでは、「旅のラゴス」。
ジブリが、これを原作としたアニメ作品を作るという噂がネットで流れたかららしいが、真偽は不明。
作品としては、いかにも、ジブリが映像化しそうな気がする不思議な旅の物語。
https://www.amazon.co.jp/旅のラゴス-新潮文庫-筒井-康隆/dp/4101171319
旅のラゴス (新潮文庫) 文庫 – 1994/3/1
筒井 康隆 (著)
カズレーザーは、「残像に口紅を」を紹介したとき、眉村卓さんの「妻に捧げた1778話」も紹介。
眉村さんが、病身の妻のため、毎日一篇の話を書くと約束して、妻が亡くなるまで描き続けたものをまとめたもの。
カズレーザーは、久々に泣いたと言っていた。あっという間にベストセラー。
おお、いまでも、随筆部門で、ベストセラー1位だ。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410610069X/showshotcorne-22/
妻に捧げた1778話 (新潮新書) 新書 – 2004/5/1
眉村 卓 (著)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0099FLXFI/showshotcorne-22/
妻に捧げた1778話(新潮新書) Kindle版
眉村 卓 (著)
関連:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/12/07/8744371
筒井康隆「創作の極意と掟」が面白かった、ためになった人は、「着想の技術」「短篇小説講義 (岩波新書)」もぜひ!
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/23/8654205
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。その4。筒井康隆の新作「漸然山脈」の挿入歌「ラ・シュビドゥンドゥン!」が、YouTubeで公開\(^O^)/
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/23/8654200
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。その3。炎上したNHKのAI番組は、筒井康隆「ホンキイ・トンク」の世界。
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/08/09/8643095
世の中、突如、筒井康隆祭りだ。その2。日本SF傑作選1 筒井康隆 マグロマル/トラブル
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世の中、突如、筒井康隆祭りだ。2年ぶりの新作、文學界2017年9月号、筒井康隆「漸然山脈」、群像2017年9月号、「ずっと大江健三郎の時代だった」、「創作の極意と掟」「繁栄の昭和」「農協月へ行く」「幻想の未来」池澤夏樹=個人編集 日本文学全集28に「魚籃観音記」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/05/03/8512686
筒井康隆3連発。SFマガジン「筒井康隆自作を語る」、新潮「特別対談 小説家の名誉と恍惚/筒井康隆+松浦寿輝」、中央公論「谷崎賞のことなど 筒井康隆」
http://iiyu.asablo.jp/blog/2017/04/12/8460883
筒井康隆の炎上ツイートは、削除ではなくツイッター社の判断で非表示。私に流れ弾が飛んで来た理由がやっとわかった。
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