ACCESSは10月30日,同社が開発した組み込み機器向けLinuxアプリケーション・フレームワークをオープンソース・ソフトウエアとして2006年末に公開すると発表した。また,Linuxカーネルを拡張するセキュリティ機能も同時にオープンソース化する。
オープンソース化するのは,ACCESSのモバイル機器向けプラットフォーム「ACCESS Linux Platform」の一部として開発されたフレームワーク。アプリケーションのインストールや管理,アプリケーション間通信,音楽再生やメッセージングなどのタスク切り換えといった機能を提供する。
アプリケーション・フレームワークは以下のコンポーネントからなる。
・Bundle Manager
全アプリケーション共通の表示を提供する。Java,ネイティブ,Palm OSのアプリケーションの管理や起動を行う。
・Security Policy Framework
機器のセキュリティ・ポリシーを制御する。
・Exchange Manager
アプリケーション間および機器間でのデータ交換を行う。プラグインを記述することで新しい転送プロトコルを追加できる。
・Notification Manager
アプリケーションに対して,通話の着信,メッセージ,システムのスリープ,電波状態などイベントを通知する。
・Application Server
アプリケーションのインストールから起動,一時停止,再開,終了などのライフサイクルを管理する。
・Attention Manager
アプリケーションがユーザーに対して表示するイベントを管理する。通話の着信,SMS,MMS,アポイントメント,市場緊急情報メールの受信,ユーザー設定の対象株式価格警告および電池消耗に関する警告など。
・Alarm Manager
アクティブ,非アクティブどちらのアプリケーションにもリアルタイムで警告が通知できる。
・Global Settings Services
フォント,フォントサイズ,システム テーマなどユーザー設定の共通APIを提供する。
アプリケーション・フレームワークはMozilla Public License v1.1.で配布,Linuxカーネル・セキュリティ機能はGPL(General Public License)v2で配布する。ともにACCESSのホームページで配布する予定。