ブックレビュー:携帯サイト制作 – WEBデザインの新しいルール
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本屋で新しいケータイ本を見つけましたのでレビューを書いてみたいと思います。
→ Amazon 携帯サイト制作 WEBデザインの新しいルール [amazon.co.jp]
本書はケータイサイトのデザインの部分を解説した本です。
今までにもサイト構築やタグ解説などの技術関係メインのものはあったのですが、デザイン部分だけにフォーカスした書籍はこれが初ではないでしょうか。
著者は個人ではなく、ファーストビットさんというケータイサイトの作成を数多く行っている企業のようです。
目次は次の通りです。
- Chapter 01 携帯サイトの世界
- Chapter 02 携帯サイト向けxhtmlを学ぶ
- Chapter 03 携帯コンテンツを作る
- Chapter 04 キャリアや端末ごとにデザインを出し分ける
- Chapter 05 ワンランク上のプロ技 – デザイン編 –
- Chapter 06 ワンランク上のプロ技 – コンテンツ制作編 –
本書の流れとしては、まず各キャリアごとのXHTMLや絵文字などの基礎について触れ、その後実践的なテクニックを紹介していくという形になっています。
いわゆる古いCHTMLに関する記述はほとんどなく、最近の機種をターゲットとして、テーブルタグなんかも普通に使いつつXHTMLを解説するという、最近の開発に則した作りになっています。
今まで、実際にすぐ使えるようなデザインがまとめられた書籍はなかったため、デザイナーの方ではじめてケータイサイトを作る方などにはよい足がかりとなると思います。
デザインの実例は、HTMLと画像の両方で表示されており、イメージがつかみやすいです。
ただ逆を言うと、画像が大きく文章は少なめで、中身はやや薄い印象をうけてしまうかもしれません。
巻末資料に関してもかなりのページ数を割いてありますが、カラーチャート表などはさすがに不要かと思います。
※「ケータイではこの組み合わせを使うといいよ」的なことが書いてあれば別かもしれませんが、そういうわけでもないようです。
書籍の序盤では用語の解説などもあり、全体的に初心者を意識して書かれているようですが、全くの初心者には難しいかもしれません。
例えば、CSSに関する部分ですが、この本だけを見てドコモのCSSを一発で書ける人がいるのでしょうか。
むしろある程度の知識を持った人向けにして、PCとの対比の形で書いたほうがよかったのではと思います。
また、できればキャリアによる見え方の違いなどにも触れて欲しいなと感じました。
ただ、デコメアニメやきせかえツールなど、他書が踏み込んでいない部分にまで触れているのはありがたいです。
これらに関しては、今までまとまった情報がなかったため、非常にためになります。
色々と不満点もあるものの、ケータイサイトデザインの参考書としては、今までに無い内容のものですし、買いの一冊だと思います。
ケータイサイトを作ったことのないデザイナーや、プログラムだけではなくデザインまでやらされてしまうプログラマは、買っても元が取れる内容だと思います。
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1月 28th, 2011 at 11:05:45
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