【特集】 ドラマーなら絶対に聴くべき!!最強のグルーヴを持つドラマー11選
ex.Aretha Franklin, Steely Dan, King Curtis etc.
アレサ・フランクリンをはじめ、名だたるソウル・ミュージシャンのバックバンドを経験した伝説的なドラマー。
「パーディー・シャッフル」なる独特のハーフ・タイム・シャッフルを生み出し、
そのグルーヴ感はジェフ・ポーカロによるTOTOの「ロザーナ」に大きな影響を与えた。
とにかく名演が多いドラマーだが、特に下記の二つは全ドラマー必聴である。
album/ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト
album/彩(エイジャ)
2 デヴィッド・ガリバルディ(David Garibaldi)
ex. Tower Of Power
タワー・オブ・パワーのドラマーとして、ベースのフランシス・ロッコとともにファンク・グルーヴに革命を起こした人物。
非常に構築的なドラミングで、16分の細かい刻みを主軸としながらも、しっかりと4分のニュアンスを残した絶妙なグルーヴが心地よい。
album/Very Best of Tower of Power: The Warner Years
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3 クライド・スタブルフィールド (Clyde Stubblefield)
ex. James Brown
ジェームス・ブラウンから「ファンキー・ドラマー」として最大級の賛辞を受けた、ファンク界最大の功労者。
シンプルながらタイトでツボを押さえたドラミングは、まさに円熟の技。
album/Live At The Apollo, Volume II (Deluxe Edition)
album/In the Jungle Groove
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4 スティーブ・ジョーダン(Steve Jordan)
ex. John Mayer Trio
ドラマーとしてだけではなく、優れたプロデューサーとしてのキャリアも豊富なマルチプレーヤー。
自身もドラマーを務めるジョン・メイヤー・トリオのプロデュース作はグラミーも受賞している。
同グループにおけるベースのピノ・パラディーノとの絡みは特に絶品である。
ウッドフープやハイピッチの13"スネア、17"などビッグサイズのハイハットを使用するのが特徴。
album/Try: John Mayer Trio Live in Concert
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5 ジェフリー・クレメンズ(Jeffrey Clemens)
ex.G.Love & Special Sauce
Gラヴ&ザ・スペシャル・ソースのメンバーとして、軽快かつグルーヴィーな演奏を聴かせる名ドラマー。
抜けがよく軽めのスネアサウンドが心地いい。
album/Electric Mile
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6 フレッド・ホワイト (Fred White)
ex. Earth Wind & Fire, Donny Hathaway
アース・ウィンド&ファイアーのダンサブルなビートの核を担っていたグルーヴ・マスター。
モーリス・ホワイトの実弟であり、早くから音楽的才能に目覚めた彼は、16歳の時にダニー・ハサウェイのバックバンドに参加。
そのキレのあるグルーヴは、名盤『ライブ』でも聴くことができる。
(ここでは、『ライブ』未収録曲などを収めた企画盤の曲を紹介)
album/Greatest Hits
album/These Songs for You Live
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ex. TOTO, Boz Scaggs, Pages, Larry Carlton, etc.
TOTOのドラマーとして、あまりにも有名。
ダークかつ比較的ロック色の強い音色が特徴。
繊細なスティックワークから生まれる音色のニュアンスの細かさ、鬼のようなリズムキープ力は他に類を見ない。
スタジオワークのなかで残された名プレイの数々はここでは紹介しきれないが、
本人が「あのアルバムでのプレイには満足している」と語ったボズ・スキャッグス『シルク・ディグリーズ』の名曲をここではピックアップ。
8ビートのプレイの上に、16ビートのハイハットをオーバーダブして作られたグルーブのハマり具合は、常人にはまず真似できない。
album/TOTO IV~聖なる剣
album/Silk Degrees
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8 クエストラブ (Questlove)
ex. The Roots, Erykah Badu, etc.
一度見たら忘れられない、印象的なアフロヘアー。
ザ・ルーツ(The Roots)のドラマーとして、プログラミングが当たり前になった時代にあえてライブバンドスタイルで勝負し、新たなシーンを築いた立役者。
比較的コンパクトなセットと軽やかなストロークから生まれる、小気味よくありつつ骨太なニュアンスのサウンドが特徴。
特に、デッドなのに大音圧というファットなバスドラムの音色は彼の専売特許とも言える。
先に挙げた動画はわかりやすくキャッチ―なハイテンポナンバーだが、彼の真価はミディアムテンポでこそ発揮される。
伝統的なR&Bスタイルのようにねばっこくなりすぎず、あくまでスタイリッシュなヒップホップのニュアンスを残している。
このグラミーにおけるエミネムとの共演動画での彼の出番は0:57頃から。
album/Things Fall Apart
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9 スチュアート・コープランド(Stewart Copeland)
ex. The Police
プログレバンド出身、パンクバンドとしてデビュー、アフリカのリズムなどにも造詣が深いという、異色のドラマー。
ザ・ポリス(The Police)のドラマーとして知られる。
いわゆるスネアのバックビート以上に、リズムの核としてハイハットとバスドラムのコンビネーションを重視するという独創的なスタイルは、スピッツの崎山龍男などにも大きな影響を与えた。
ここで紹介するドラマーの中では最も前ノリかつ手数の多いエネルギッシュなスタイルである。
ちなみに、ハイハットは主に12"などの小さめのものを使用しているほか、ベルやスプラッシュの多用、硬質なスネアのリムショット・サウンドなども特徴として挙げられる。
album/The Police
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10 スタントン・ムーア(Stanton Moore)
ex. Galactic
ニューオーリンズスタイルの正統後継者として、ナチュラルでふくよかなサウンドを持ち味とするドラマー。
ギャラクティック(Galactic)などの活動で知られる。
フラムを多用する手数の多いプレイスタイルで、ダイナミクスの幅も非常に広いのだが、いくら聴いても耳が痛くならないのはさすがである。
album/Conversations
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11 スティーブ・ガッド(Steve Gadd)
ex. The Gadd Gang, Steely Dan, Stuff, Rickie Lee Jones, etc.
最後はこの方で締めなければなるまい。
パラディドルやサンバスタイルなどをドラムセットに応用し、独自のスタイルを確立したスティーブ・ガッド。
デッドで若干べたついた音色にも拘わらず、小気味よく質量感のあるサウンドを生み出すセンスは唯一無二。
時にスツールの上でダンスを踊るかのごとく身体を浮き上がらせてアクセントを付けるのも特徴。
彼のプレイスタイルは、以下の動画を見るとより分かりやすい。
album/スタッフ!!<FUSION 1000>