虫垂は無用の長物ではなかったことが判明 39
ストーリー by hylom
人体に無駄な器官はないのか 部門より
人体に無駄な器官はないのか 部門より
Hamo73 曰く、
不必要な組織だと考えられていた虫垂に、腸内細菌叢のバランスを保つ働きがあることがわかった。大阪大学の竹田潔教授らのグループがマウスによる実験で明らかにした(Nature Communications掲載の論文要旨、プレスリリース、東京新聞)。
虫垂にリンパ組織があることはわかっていたが、それほど重要とは考えられておらず、虫垂炎を起こしやすいこともあって他の開腹手術の際に予防的に切除されることがあった。
グループは虫垂リンパ組織の働きを調べるため、無菌マウスの虫垂を手術で切除してから腸内細菌を定着させる実験を行った。すると、切除していない群と比べて大腸内の免疫グロブリンA(IgA)産生細胞が約半分であり、腸内細菌叢も大腸型のパターンではないことがわかった。また、同様のリンパ組織である小腸内のバイエル板からのIgA産生細胞は多くが小腸内にとどまるのに対し、虫垂リンパ組織からのIgA産生細胞は大腸と小腸の両方に移動することが確認された。これらの結果より、虫垂リンパ組織は大腸内の腸内細菌叢のバランス維持に必要な組織であることが分かったという。
竹田教授は「腸内細菌のバランスが悪くなると食中毒も起こしやすい。虫垂をむやみに取らない方が良い」と話す。また、腸内細菌叢の変化が影響するとされる炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病)や腸管感染症の治療につながることも期待される。
たとえばなし (スコア:3, すばらしい洞察)
プレインストールのユーティリティソフトで、
・時々大きなトラブルの元になる
・アンインストールしても動作に特に支障はない
・いまいち何やってるのかわからない
みたいな感じかな。
Re: (スコア:0)
動物のお医者さん(※ネズミ嫌いでない) (スコア:2)
「マウスの虫垂を手術で切除」って、やっぱり獣医さんが初めてやる手術なのでしょうか。
(え、手術は研究者がやるの?)
Re:動物のお医者さん(※ネズミ嫌いでない) (スコア:1)
マウスには人間と違い立派なサイズの盲腸があるんですが、原著のMethodsには "the appendix was gently pulled out, ligated with 5-0 Polydioxanone Suture (Ethicon) at the border between the appendix and caecum, and resected in a vinyl isolator" とあるので、ちゃんと虫垂と盲腸が見分けられるということなんですね……。
# とても細い糸使ってるところみると、結構難しい手術なんでしょうか。
これって (スコア:1)
既に取っちゃってる人はどうすりゃいいのん・・・
大丈夫 (スコア:1)
あなたはマウスではなくヒトであり、さらに虫垂をとる前に無菌状態で育てられたわけでもない。
従って、この実験の結果をあなたに当てはめるには無理がある。
補足 (スコア:4, 興味深い)
忘れてた、マウスの虫垂は巨大です。胃と間違えるくらい大きいです。ヒトとは大きさが違うので一緒にできませんよ。
Re: (スコア:0)
あれは虫垂(appendix)ではなく盲腸(caecum)だと思います。
Re: (スコア:0)
げ。虫垂ってappendixっていうのか…。どんだけ軽視されてたかよく分かるw
Re:これって (スコア:1)
今まで虫垂取ったせいでどうこうという話は聞かないと思うので気にしなくてもいいと思いますが、
気になるなら腸内細菌のバランスのために善玉菌を積極的に摂るようにすればいのでは。
Re:これって (スコア:1)
頑張って調べても分からない程に影響は小さいということなので、気にしなくても良いかと。
Re: (スコア:0)
自分も小学校のことに切除しましたが、別に取ったからといって死ぬわけでもないのでそのままでよろしいかと。
虫垂炎を抗生物質で治す手もありますが、それこそ細菌の腸内バランスが崩れたり耐性菌を生み出すことにつながるので手術に耐えられるのなら切除がいいと思います。
Re: (スコア:0)
食中毒に気をつければ良いのでは?
虫垂を残すことで虫垂炎を発症するリスクは依然として存在するのですから、
虫垂を取る事で食中毒を起こしやすくなるリスクと比べてどちらが得かは議論の余地があるように思います。
寿命が伸び、食中毒のリスクが減じていますから「結局取った方がよい」となる可能性もあるかと。
Re: (スコア:0)
他人のうんこを定期的に摂取るといいんじゃないですかね?
Re:これって (スコア:2)
摂取ではないですが、「移植」という形でそういった治療方法があります。
https://en.wikipedia.org/wiki/Fecal_bacteriotherapy [wikipedia.org]
Re:これって (スコア:1)
( ゚∀゚)o彡°トンスル!トンスル!
Re: (スコア:0)
なあに、かえって免疫力が…
#くよくよするのが一番よくない
逆に考えるんだ (スコア:0)
「取っちゃっても平気」と考えるんだ
不必要でない証拠が見つかった? (スコア:1)
退化中の組織にしては妙に凝った造りになっているから何かの働きが有るんじゃなかろうかとかで、
なるべく切らずに直すという方針に既になっていると聞いたけど。
その推測を裏付ける証拠が初なのかな?
Re:不必要でない証拠が見つかった? (スコア:3, 参考になる)
仮説としては2007年ぐらい, 感染症の再発率による疫学的傍証は2012年ぐらい [nikkei-science.com]に発表されているみたいですね.
無用だが (スコア:1)
Re:無用だが (スコア:1)
せっかくタイトルに成句や諺を入れるなら、「一寸の虫にも五分の魂」とか選んで欲しかった。
逆には考えられないのでしょうか? (スコア:1)
こういう分野に無知なのですが、この実験が示していることは
1.虫垂のリンパ組織は、大腸と小腸へのIgA産生細胞の供給源になる。
2.虫垂を切除されたマウスの腸内細菌叢のバランスは対照群と異なる。
だと思います。
無菌だった処へ細菌がやってきたので、それに対抗するため IgA産生細胞が大腸や小腸へ
配備されたのだと想像しますがどうなのでしょう?
腸内細菌叢のバランスが違いは、IgAの量によると考えるのが、この分野の普通なのでしょうか?
腸内細菌叢が違うから、IgAの量を変えているという可能性はないのでしょうか?
何となくですが、虫垂にリンパ組織が多数あるのは、ここに巣作る暴れ者の細菌に対抗するために
大量のIgAを必要とするからで、ここから供給される暴れ者細菌に対抗するためには、大腸の側でも
同様に IgAの大量供給が必要だとは考えられないでしょうか?
逆に言えば、虫垂を取ったら IgAの必要量が半分で済む、ある意味大人しい腸内細菌叢になったと
言えないでしょうか?(その腸内細菌叢が不自然だと言われればそうなのですが)
そうか『ちゅうすい』と読むのか (スコア:1)
『むしず』と読んでいたので記事の内容が全然入ってこなかった
Re:そうか『ちゅうすい』と読むのか (スコア:1)
私も、「虫唾が走るのには意味がある」ということかと空目。
もともと「虫唾」には生理学的意味がありそうなのに、なんでいまさら議論の種になるのか、と。
そういや、スイカの種を食べると盲腸になるってのは、やっぱり迷信?
ブラックジャック「勘当息子」 (スコア:1)
「虫垂だの農家の四男坊なんてのはやたらに切っちまっていいもんじゃないだろう」
昔から (スコア:1)
動物の虫垂が腸内細菌用の器官だということは聞いてたがなー
the.ACount
開腹手術の際に切除 (スコア:0)
> 開腹手術の際に切除してしまうこともある組織です。
これのソースを知りたいな。
Re:開腹手術の際に切除 (スコア:3, 参考になる)
ざっと探してみたが。
クリニシアン no.413 (1992年8月1日発行)
http://www.e-clinician.net/vol39/no413/index.html [e-clinician.net]
「正常アッペを切除した方がよいか否か」
http://www.e-clinician.net/vol39/no413/pdf/sp16_413.pdf [e-clinician.net]
兵庫県の産婦人科からの質問で「ついでに」やっていたって書いてあるな。
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投稿処理前プレビュー確認後書込処理検証処理前反映可否確認処理後……
Re:開腹手術の際に切除 (スコア:1)
虫垂炎は切らずに薬で治せますが、人によっては再発したり、再発を繰り返すことがあります。
慢性虫垂炎と言います
そういう再発を繰り返す人が、別件で開腹手術を受けるということなら
予防としてついでに虫垂も切除ということは十分ありえます。
Re:開腹手術の際に切除 (スコア:1)
個人的なケースで申し訳ないですが、20年前にクローン病で小腸切除手術を受けた時に、なんともない虫垂もついでに切除されました。
事後説明で、ついでにとっておいたよなんて言われました。
インフォームド・コンセントってなに?って時代でしたよ。
Re: (スコア:0)
http://www.e-clinician.net/vol39/no413/pdf/sp16_413.pdf [e-clinician.net]
Re: (スコア:0)
私は小1の時に先天性心中隔欠損の手術を受けましたが、
胸の真ん中以外に、なぜか右下腹部(足の付け根のすぐ上)
にも7~8cmの傷があります。
もしかすると一緒にとられてしまったかも。
(小さかったのでどんな手術だったのかはよく分かりません)
Re: (スコア:0)
それはドレン(?)がでてたところじゃないでしょうか。
Re: (スコア:0)
下腹部のとは別に、たぶんそれっぽいのが肋骨の少し下あたりに2cmくらいの傷が左右一つずつあるのです。
#体質のせいっていわれてますが、傷跡がすごく目立ちます。
#プールがとてもいやだった(カナヅチでもあったけど)
Re: (スコア:0)
とられた人のコメントみるとなんか怖いなw
こっそり新人の練習に使われてたりして
どっかで見た話 (スコア:0)
うろ覚えでソースは示せないのですが。
虫垂は腸内細菌の保管庫の役割を果たしてるって説があったような。
抗生物質とかで腸内細菌の構成が一時的に大きく変わっても元に戻るのは虫垂の役割が大きいとか何とか・・・
あくまで「説」なんで実証はされてなかったのかもしれませんが
この番組のリスナーは、結構信じてしまっていたりして・・・ (スコア:0)
最近読んだこの本に書いてありました。
「わたしたちの体は寄生虫を欲している」 (飛鳥新社)
(原著題 The Wild Life Of Our Bodies)
ロブ・ダン 野中香方子訳
ラジオ番組「武田鉄矢『今朝の三枚おろし』」でも紹介されたのですよね。
こちらは、公式サイトではなく、個人の方が紹介されているものです。
http://koroshinganba.blog137.fc2.com/blog-entry-198.html [fc2.com]
開腹経験はないが (スコア:0)
開腹経験はないがお腹は緩いか出ないかのどちらかであることがほとんど。
ただ痛くなることはほとんどないかな。
そもそも必要不必要って、どのレベルの話なのでしょう。
ジオング [wikipedia.org]でも子孫を残せるんですから。