エジプトで使われてる催涙ガスの中身は? どのぐらい辛いの?

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エジプトで使われてる催涙ガスの中身は? どのぐらい辛いの?

エジプトでデモ隊に投げられてる催涙ガス、米国製なんですよね...。あの「涙」を誘発し、「気管・粘膜の炎症」を引き起こす催涙ガスには何が入ってるのか? Ars Technicaがキャニスターの中身を調べてくれました。

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製造元はペンシルバニア州ジェームズタウンのCombined Tactical Systems社。催涙弾・キャニスターの中は「催涙液を撒き散らす燃料混合物がほとんどを占める」んです。例えば「Model 5220 CN Smoke Grenade」という催涙弾には硝酸カリウム、硝酸エステル、シリコン、チャコールを混ぜた起爆剤が入っており、これでCN Smoke(催涙ガスの一形態)を着火してるんですね。

このCN Smokeは71%が燃料で、塩素酸カリウム、炭酸マグネシウム、ニトロセルロースと...スクロースから成る。スモークの残り29%は催涙液のクロロアセトフェノン。これは1世紀近く前から使われているもので、吸うと粘膜に激しい炎症を引き起こす。

堪らないですよね...。あと「刺激臭」もひどいようですし...。あるデモ参加者はABC放送にこう言ってますよ。

目から涙が大量に溢れて何も見えなくなって、まるで窒息するみたいな気がするんだ。実際には息はできるんだけど、窒息する気がするので、走ろうとするんだけど、走るともっと息吸わなきゃいけなくなるんです。

米ギズ読者さんからはこんなコメントも...。

海軍の演習で一度、ガス室に立って、これを充満させ、ガスマスクを外して吸引するトレーニングがあった。無限に思えたけど、実際には30秒から45秒ぐらいしか経ってないんだ。装備の性能に自信をつけるのが目的だったが、制御された環境以外では二度とご免だな。

・陸軍で同じ目に。1989年で一番鮮明な記憶。

・同じく陸軍の基礎訓練で。1986年。隊のひとりは顔面から倒れて鼻の骨折ったよ。

・同じ。唐辛子スプレー顔に吹きつける訓練もあった。沿岸警備隊。

さらにエジプトに友人・家族がいるという読者TareGさんからは、こんな気になる現地の情報も入ってますよ...。

・警察が警備やめて街を荒らし回ってる。

・内務省・警察は刑務所から囚人を1万人以上釈放した。

・大手ストアCarrefourから商品積み出した警察のバンを数時間前、軍が取り押さえたそうだ。

・Alexはじめカイロの一部地域では警察が過去数十年分の拷問の証拠を消して警察署を自分で焼き払ってるらしい。

・良い警官は市民を守る方に回ってる。

・街に火をつけて回ってる人を捕まえたらなんと内務省職員のID所持者だった。

・いくら暴力はやらないと唱和しても警察はゴム弾・催涙ガス発射してくるので、自分が勤めてた病院には眼球破裂の人が既に160人以上来てるそうだよ。

[Ars Technica]

Image Credit:The Atlantic

Casey Chan(原文/satomi)