第二次世界大戦中に傍受されたナチス・ドイツの未解読の暗号が、分散型コンピューティングプロジェクトのM4 Projectによって、64年ぶりに解読された。
解読されたのは、ナチスが使っていた暗号機のEnigmaで作成された3件の未解読暗号のうちの1件。1942年に北大西洋で傍受され、これまで解読不可能と思われていた。
分散型コンピューティングを使ってこれを解読しようというプロジェクトは1月9日にスタート。作成に使われたと見られる「Enigma M4」の名を取ってM4プロジェクトと名付けられ、参加ユーザーがコンピュータの空き時間を提供して解読作業を進めた結果、2月20日、1件目の暗号解読に成功した。
M4 Projectのサイトによれば、解読されたメッセージを翻訳すると「攻撃で潜水を強いられた。(敵を)追跡中」などの内容になるという。ドイツのUボート「U264」の航海日誌に同じメッセージがあるという指摘が同サイトに記されている。
暗号解読のニュースがメディアで取り上げられたことからプロジェクトへの関心が高まって参加者が激増、2月28日現在、12時間で2500のユニークIPからサーバへの接続があったと、プロジェクトのブログでは報告している。
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