ライフハッカー編集部様

自分たちの収支や財務状況を整理し、実際にパートナーと使うことができる共有の予算を作りたいと思っています。OSやプラットフォーム(iPhone、Android、Mac、Windows)が違っても、共通して簡単に使うことができるシステムを使いたいです。同じ財務ファイルを見ながら、一緒に予算を無駄なく作ることはできますか?

Wannabe Bean Counter(数字に強くなりたい人)より

Photo remixed from an original by Leremy(Shutterstock).

 Wannabe Bean Counterさんへ

きちんと使える予算を作るのは自分一人でも大変ですが、ここは二人で一人になったつもりでやりましょう。つまり、財政的な共同作業をする時に最も良いのは、あなたが二人で使えるような予算を作ることです(たとえ一人が浪費家で、もう一方がしっかり者でも)。どんな共同作業でも、大事なのはコミュニケーション。今回は良い方法とツールをいくつかご紹介しましょう。

■Step 1:財務状況と目標を一緒に確認する

まず最初に、二人で一緒に自分たちの財務状況を確認します。これから何に使って、どれくらい貯めたいのか、目標を共有しましょう。これまでにお金の話でもめたことがあるならば、お金に関することや使い方について、お互いに判断されることを恐れず、オープンに話しましょう。

全体を見て、二人が今後お金をどのようにしていきたいのかを話し合います。例えば、海外旅行に行きたいのか、家を買いたいのか、子どもが欲しいのか、というようなこと。そして財務目標を決め、定期的にチェックすること(英文)です。なぜ予算を立ててまで取り組んでいるのかという理由を振り返るためにも、確認するようにしましょう。

ツール

Money Management International」にある財務目標ワークシート財務的優先順位ワークシートは、目標を達成するのに便利です(ただし残念ながら英語のみ)。少なくとも、まずはよく話し合いをしましょう。


■Step 2:予算と利用計画を立てる

財務的な優先順位を確認できたら、次は貯蓄と出費の計画を立てます。予算を立てるのが嫌い、という人もいるでしょう。ガチガチに決まりすぎていて従えなかったり、決めるのに時間が掛かったりするからです。しかし、予算の立て方にもさまざまな方法があります。1円まで細かく計算してゼロベースから予算を立てるやり方、『Mint』のようなWebアプリを使うやり方、そしてお金を用途別に封筒で分ける昔ながらの方法などがあります。

おそらく予算を立てる一番分かりやすい方法は、稼ぎ以上にお金を使わないために収入を集計し、それから必要経費や貯金を差し引くことです。残りがあれば、外食や娯楽のような好きに使えるカテゴリーにお金を分配しても良いでしょう。またもっと柔軟にしたい場合、余分なお金を二人それぞれに「お楽しみ」として分けておき、それを好きに使って構わないとしても良いです。

支出額を正確に計算するには、1~2か月分のすべての出費のレシートを取っておいて計算すると簡単です。もしくは、数か月分の銀行とクレジットカードの明細書を見て、お金の使い道を見ることもできます。前述のMintのようなサービスは、自動的に出費を計算してくれるので便利です。

ツール

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紙とペンで家計簿をつけるのが、支出を確認する基本です。もちろん表計算ソフト(『Simple Budget Planner』や、より詳細なGoogleドキュメントの共有ファイル『Household Budget Worksheet』など)も使えます。筆者は、「LearnVest」のシンプルでありながらエレガントな『Budget tool』が一番のお気に入りです。毎月の収入や必要経費、貯蓄の目標金額などが計算できます(ツールを使うには無料の会員登録が必要です)。


■Step 3:出費を記録する

予算が決まったら、今後は二人でそれに従わなければならないという難関が待っています。銀行口座やクレジットカードを共有するように決めれば、共有予算の出費を記録するのも簡単です(アメリカンエクスプレスのようなクレジットカードは出費を分類してくれます)。

日々の予算を管理するための家族で使えるクロスプラットフォームの予算管理アプリも便利です。

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Easy Envelope Budget Aid』(EEBA)は、予算を共有するために作られているすばらしいツールです。いわゆる封筒予算管理システムを元にしており、毎月や毎年の予算をそれぞれのカテゴリーに分配し、いくら残っているかを見ることができます。無料アカウントでも、AndroidもしくはiOS端末とWebアプリを2つまで同期できるので、外出先でも出費の記録を付けることができます。


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Toshl Finance』は、クロスプラットフォーム(Web、Android、iPhone、Blackberry、Nokia、Windows Phone)の予算管理アプリです。支出の入力がすばやくでき、タグが付けられ、見た目もすばらしいです。これなら家族でアカウントを共有できます。Toshlの一番の機能メリットは、収入源を複数に設定できるところでしょう(年間1580円(2012年6月22日現在)の有料アカウント限定)。


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You Need a Budget』(米LH読者の一番人気の財務系アプリ)は、Mac、Windows、Android、iPhoneで使え、異なるデバイス間でデータの同期ができる予算管理ツールです。銀行の明細書をインポートしたり、取引を分けたり、予算に簡単に合わせたりできます(例えば、来月分から「前借り」することもできます)。しかしこのアプリは有料で、すべてのパソコンで使える4730円(2012年6月22日現在)のもの、iOSとAndroidで使えるアプリ(デスクトップクライアントが必要)がそれぞれ394円(2012年6月22日現在)と、ある程度の値段はかかります。


結局、出費や取引を実際に入力するのにも、二人とも気に入る使いやすいものを選ぶことが大事です。どのツールを使うか決めたら、財務状況と目標を一緒に確認(レビュー)するための時間を、毎月もしくは毎週ごとにきちんと設けましょう。

二人で始める新しい財務計画がうまくいきますように!

ライフハッカーより愛をこめて

Melanie Pinola(原文/訳:的野裕子)