ランニングを始めたのは1年前。起業した会社をやめ新しい仕事を始めたばかりの頃でした。その頃私は疲れていて、もっと穏やかな日常を過ごし趣味を始めたいと思っていました。
実際ランニングは良いチョイスでした。コンピュータプログラマーという仕事上、脳はたくさん動かしても1日中座りっぱなしだったので、バランスをとるための運動としてぴったりだったのです。
やめないこと
ちなみに、今回が全くのはじめてというわけではありませんでした。これまでもランニングを趣味にしようとしたことは何度かあり、いつも1カ月くらい走ってやめていました。クリスマスに両親がプレゼントしてくれたナイキのランニングシューズもありましたし、ランニング用の服も何着か持っていました。
同僚におすすめされたアプリ『Nike+ Running』をiPhoneにダウンロードし、いざランニングを開始。
最初のランニングは1.6kmあたり12分のペースで、3.2km走るだけでした。これはかなり遅いペースだけど、私はアスリートではないし、それで満足していました。その後最初の週には2、3回ジョギングをしました。そして、1つの目標を定めることにしたのです。
やめないこと。まわりを感動させるほど速く走れるようになることはないと自分で分かっていたので、速さを目標にするのはやめました。ハーフマラソンなどのレースを目標にすることもできましたが、大きなレースのあとにランニングをやめる人も多いので避けました。
とにかく私は、やめたくなかったのです。具体的には3日以上、間をあけないようにし、週5日は走るようにしました。この1年間で最も間があいたのは、休暇でハワイに行った3日間だけです。
マラソンに挑戦
この目標は、私を変えました。私の走るペースは遅かったけれども、頻繁に走っているという事実で前向きな気持ちでいられました。気分良くうまく走れた日もあるけれど、気乗りがしないでなんとか走った日のほうが多かったです。しかし、そんな走りたくない日もやめずに走れたことが大きな自信になりました。走り始めて約5か月後のハロウィーンに5キロマラソンに挑戦しました。妖精の羽根をつけて走ったのですが、28分で完走しとても嬉しかったです。ランニングは、一番になることではなく自分のベストを出すことが大事だと学びました。
それに、このレースでランナーにはいろんな人がいることも学べました。私は健康を維持するために走っている30代女性の中の1人ですが、他に、大学生や中年のパパ、ママたち、中高年の方、子どもまで、本当にいろんな人がいました。5キロマラソンでの私の目標は隣で走っている10歳の男の子と同じペースで走ることでした。
良い点と悪い点
ランニングの良い点はたくさんあります。外を走るので新鮮な空気や時折降り注ぐ太陽の光を満喫できます。特に、日曜に長距離ランニングに行くのが私のお気に入り。ちょっと気になる場所に走って行くのが、大きな楽しみになっています。走るようになって初めて、私は地元サンフランシスコのゴールデン・ゲート・パークの中に2つも風車があることを知りました。また、走ることで、自分の体に目をむけることができるようになりました。今まで私は、自分の頭や精神状態にばかり気を配っていたのですが、体にも「走る」という目的ができたのです。
もちろん、悪い点もあります。走るとものすごく汗をかきます。ランニングから帰ってきてオフィスに戻ると、飼い犬が私の足の汗をなめてしまうほど!
そのうち、汗だくになってもまわりの目は気にしなくなりました。大きなけがはしていませんが、何回かつまづいて軽い擦り傷ができました。坂道を走り続けたり、長距離ランニングをした後、いくつか足の爪がはがれたことも。足の爪は短く切っておくこと、歩道の段差には気を付けることを学びました。
「ランナー」だと思い始める
私のランニング1周年はこの6月8日でした。レースに参加する予定でしたが、ボストンマラソンの事件の直後だったので残念ながら中止になりました。代わりに、12月にフルマラソンへの参加を申し込み、ランニングの指導を受け、しっかりしたランニングのスケジュールを組みました。私は自分を「ランナー」だと思い始めました。
「1年後、あなたは毎日のように走り1カ月で合計160kmも走っています」と言われても、当時の私は全く信じなかったでしょう。私は走るのが上手かどうかは気にせず、ただただ謙虚に、自分の目標を心に留めていました。
走るのを、やめないこと。I ran for a year | Medium
Leah Culver(原文/訳:曽我美穂)