ライフハッカー編集部様
色々なソーシャル・ネットワークがあることは多少知っていますが、全てを使いこなしたいとは思っていません。いったいどれを使ったら良いのか教えてください。
ソーシャル・ネットワークの迷子より
以前この問題を取り上げてからソーシャル・ネットワークの世界もかなりの変貌を遂げました。当時はGoogle Buzz(グーグル・バズ)がまだあって、Instagram(インスタグラム)はサービス開始から8カ月が経過した頃。あれからモバイル革命は隆盛の一途を辿り、刻々と変化を遂げてきました。
この変化の速さはソーシャル・ネットワークにおいてはつきもので、サービスを選ぶときにも覚えておかねばなりません。アプリやサイトを選ぶ際に、ユーザー環境やコミュニティが気に入っているから使うという場合も多いでしょう。しかし、そうしたコミュニティは必然的に変化していきます。
ここでは2013年の現時点でどのサービスがどんな内容と活動に適しているのかを見ていこうと思います。ただし、インターネットの環境と同じで、1つのところに留まってそれを一生使い続けるというような利用の仕方はお勧めしません。
Facebook(フェイスブック)
Facebookが新しいタイムラインのレイアウトを導入してから、サイトは個人のスクラップブックのような様相を見せてきており、あらゆる日常的な出来事を記録できるようになりました。Facebookは世界中で10億人以上のユーザーを獲得しており、その点においても他の同様のソーシャル・ネットワーク・サイトに圧倒的な差を付けています。相手の名前さえわかればフェイスブック上で繋がれる可能性が多いにあるのです。
プライベートな生活における出来事を共有したり、情報を更新したり、写真をアップしたりするにはとても良いツールでしょう。しかし、フォロワーをたくさん獲得するといったようなことは期待できません。Google+が出始めた頃に、Facebookはページを作らずとも一方的に閲覧できる機能を追加しましたが、その採択は少々場当たり的な印象でした。
Google+(グーグルプラス)
Google+は比較的最近出てきたSNSツールです。数年前に初めて導入されましたが、ソーシャル・ネットワーク業界ではすでに2番手となり、Twitterを上回っています。最大の利便性は何と言っても自由自在に整理して使えるコンタクト機能と、フィードに何を載せるかを選べることでしょう。
特徴としては、友人を追加する際にカテゴリーに分けて追加するようになっている点です。初期設定で初めからいくつかのカテゴリーが設けられてはいますが、その後に自分で好きなカテゴリーを作って追加することが可能です。これはつまり、最初から自分の投稿記事を特定カテゴリーの人々だけが見られるように設定することを意味しています。もし、あなたが個人的なくだけている内容を投稿したいのであれば、Google+は使い勝手が良いでしょう。
また、大きな画像で目を引く投稿をしたいユーザーにとっては良いシステム環境が整っているといえます。フォーマットを上手く合わせて、写真や動画、イラストを使ったブログスタイルの投稿などがGoogle+の熟練ユーザーたちのフィードでは良く見受けられます。あるいはRaspberry Piを使うようなシステム開発者の人々が、多くの技術開発系トピックスでコミュニティーを作ったりもしています。もし、あなたが何かクリエイティブなことをやっていたり、テクノロジー系のことに携わっているなら、このGoogle+で自分にぴったりのコミュニティーを見つけることができるかもしれませんね。
Twitter(ツイッター)
Twitterはソーシャル・ネットワーク界では特異な存在です。ツイッターは処理できる情報量に制限があり、投稿は一度に140文字までと決められています。多くの他のSNSが写真や動画の投稿、ニュース記事の一部をインラインで投稿できたりする一方で、ツイッターはショートメールのように携帯端末から簡単に利用できます。
特にリアルタイムの情報共有に長けています。FacebookやGoogle+とは違って、ツイッターでは投稿内容はフォローしている人すべてに平等に発信がなされます。もし、あなたが数百人をツイッターでフォローしているとしたら、世の中で何かが起きたらすぐにわかるのです。このように、今起きていることを即時に知って体感するには完璧なツールです。最新の番組やニュースになるような大きな出来事(たとえばTwitterは大統領選でもよく使われています)、スポーツ中継などでも、人々の個人的な意見を見たり自分も表現したりして、情報共有するのに適しています。
ただし、ニュース速報が入った時などは、多くの人々が同時に投稿するため多少やっかいなことが起きたりします。例えばボストン・マラソン事件の時には、確認されたものか否かは関係なく、ツイッター内で驚くべき速さで情報が駆けめぐりました。
「Twitterは災害が起こった直後5分ぐらいの間は最も役に立つツールだが、その後12時間ぐらい経つと最悪なものとなる」。これはMatt Roller氏が投稿したツイートの引用ですが、まさに言い得ていると思います。
そうは言っても、テレビ番組のライターや映画俳優、ジャーナリストや政治家、はたまた米Lifehackerのライターたちに至るまで、誰しも平等にフォローができて、ささやかながらでもコミュニケーションが取れるというのは、とても面白いツールですね。
Tumblr(タンブラー)
Tumblrは、他のサイトが重点を置いてやってきた以上に、サービス面で内容を特化し、その特異な部分を売り込むことでここまでに達しました。
おそらく一番の特徴としては、他のサービスでブログを書くのに慣れている方ならおわかりかもしれませんが、大抵が初期設定ではコメント欄を使えません。Tumblrでは他の人が投稿した内容を自分のブログに載せたり、そこに説明を加えて投稿したりしますが、一般にフィードバック機能は主要なものとしてとりわけ重視されてはいません。
この点でTumblrは、「質の良いコンテンツ開発」と「他者との共有」に事業を特化してきました。たとえば、キュレーションとはタンブラー内のゲームの名前ですが、ここでは思わずクリックしたくなるような面白い画像を探すのが得意な人々によって、続々と自慢の投稿がなされ、コメントは必要とされていませんが賛同票を投ずる形で成績を上げていきます。これがタンブラーで成功した主力のコンテンツサービスです。自分で作品を生み出さずとも才能ある人々の作品を見つけ出してきて、それを使ってオリジナリティーのある投稿ができる優れたサービスとなっています。
その他にもあります。「何とつながりたいか」で使い分けを!
上記の4つ以外でも、ある種のコンテンツに特化したソーシャル・ネットワークのツールがあります。InstagramやVineがまさにそうです。これらは他とは違いさまざまなコンテンツを共有するようなオプションがあるわけではありません。動画を共有したいなら、YouTubeが一番使い勝手が良いでしょう。しかし、フィルター処理した写真であればInstagramがダントツに素晴らしいです。Snapchatは長く保管する必要がないような写真を共有するのに優れています(共有するのに注意が必要なタイプの写真には使わないほうが良いですが)。
最後に、ソーシャル・ネットワークが溢れかえっている昨今、互いに似通ったツールであった状態から、その後それぞれに変貌を遂げてきました。間違いなくFacebookは、主に知人や家族とつながれるツールとして唯一の勝ち残り組です。Google+はインターネットを通じて他者とつながっていこうとするものですし、Twitterは今現在起きている事象とつながるツールで、Tumblrは面白いものとつながるツールです。
どれも特化した内容でユーザーを惹きつけています。自分の利用する意図に合ったものを正しく選んで使えば、素晴らしいソーシャル・ネットワーク体験があなたにももたらされることでしょう。
Which Social Network Should I Use? | Eric Ravenscraft
Eric Ravenscraft(原文/訳:椎野陽菜)