「練習すれば完璧になる」とよく言われますが、どれだけ練習しても完璧に近づくことさえできなかった、という経験のある人はいませんか?
たとえば、私はティーンエイジャーのころに、テニスをものすごく練習しました。
バンドのメンバーとして、クラリネットと何年も格闘しました。さて、その結果どうなったでしょう? どちらもごくごく平均的な腕前にしかなりませんでした。
当時はまだ、ソフトウェア開発者David MacIver氏の「難しいことを習得するための完全汎用システム」が世に出ていませんでした。もし出ていれば、私を助けてくれたのに…と思うと、とても残念です。
難しいことでも習得するコツ
MacIver氏は、「難しいことの習得」に役立つ段階的システムを編み出しました。
ここで言う「難しいこと」とは、チェスからマラソンまで、なんでもです。それがどのような難しいことであろうと、あまり問題ではありません。
MacIver氏はこのプロセスを、次のように説明しています。
「いずれは」成功できるか、あるいは、「いずれは」その目的が自分には達成不可能である理由がわかるか、そのどちらかになるという意味では、このシステムは「必ず」うまく機能します。
ただし、この「いずれは」は、果てしなく長い時間がかからないことを保証するものではありません。
つまり、このシステムは成功を保証するものではなく、難しいことを習得するための取っ掛かりがわからないときに従うべき、体系的な計画なのです。
問題を分解し、ひとつずつ習得する
MacIver氏は2つのアプローチを提示しています。ひとつは、どうなれば成功と言えるのか、すでにわかっている場合に適用されるプロセス。
もうひとつは、「成功」の定義がそれよりも主観的である場合のプロセスです。どちらのケースでも、以下のステップに従います。
- 難しいことに似ているけれども簡単なことを見つけます。
- その「簡単なこと」に手を加え、ある一面だけを、「難しいこと」と同じように難しくします。
- その手を加えたことを、難しいと思わなくなるまで繰り返します。
要するに、難しいことのあらゆる面を一度に向上させようとするのではなく、問題をばらばらに分解して、難しい面をひとつずつ習得していくという考え方です。
もしかしたら、自分には難しすぎると悟る結果になるかもしれません。それでも、少なくともあなたが挑戦したことはたしかです。
──2019年6月14日公開記事を再編集して再掲しています。
Source: David R. MacIver