ライフハッカー[日本版]ではこれまでに数えきれないほどコーヒーに関する記事を紹介してきました。それは、ライフハッカーの大きなテーマのひとつである「生産性向上」とコーヒーが、切っても切れない縁で結ばれているから。

コーヒーと「集中力」の深い仲

コーヒー、仕事、集中力、カフェイン

たとえば、集中力を最大限に高めるための「戦略的コーヒー摂取法」を紹介した際には、科学的な見地にもとづいて、こんな昼寝とコーヒー摂取の組み合わせ方法を提案しました。

集中力がピークに達する30分前にカフェラテを飲み、ベストを尽くして仕事をしてください。その数時間後に温まったノートパソコンの上で昼寝をしましょう。その頃には、きっと頭が疲れ切っているだろうから。

また、こちらの記事では、仕事中に集中力を高める目的でコーヒーを飲む際には、少し砂糖を入れた方がいいという理由を紹介しています。

カフェインとブドウ糖の組み合わせを摂取した被験者は、(片方だけを摂取した人や、何も摂取してない人に比べて)頭頂葉皮質と左の前頭葉前部皮質を使う作業をする際の脳への負担が少なかったです。この作業というのは、集中力や作業記憶を必要とするもの。(中略)

カフェインとブドウ糖という2つの物質の複合効果によって、作業能力やパフォーマンスが低下せず、より効率的に作業ができることが分かりました。

つまるところ、コーヒーは生産性向上を追い求める人々の必需品でもあるのです。

サードウェーブコーヒーは「シングルオリジン」の個性を尊ぶ

サードウェーブコーヒー、Blue Bottle coffee、ブルーボトルコーヒー

そんなコーヒー好きの人々の間で「サードウェーブコーヒー」という言葉がひんぱんに聞かれるようになったのは、ここ数年のこと。このムーブメントは静かに、しかし熱く、コーヒーカルチャーを揺るがし続けています。

「サードウェーブ」とは、すなわち「第三の波」という意味。これまでにアメリカで起きた2つのコーヒーブームに次ぐ、最新のムーブメントを指します。

第一の波は、おなじみのアメリカンコーヒー。浅煎りで飲みやすい、いわゆる普通のレギュラーコーヒーが一般家庭に普及したことを指します。第二の波はスターバックスやタリーズなどを代表とするシアトル系のチェーンが爆発的に流行したこと。シアトル系のコーヒーチェーンは深煎りのエスプレッソをベースにしたカフェラテなどを一気にメジャーに押し上げました。

アメリカ西海岸の小規模なコーヒーショップを中心に、このシアトル系コーヒーへのカウンターとして第三の波が起こります。

これまでのコーヒーはいわゆるブレンドが主流でした。ブレンドは味のバランスを整えるために行われるものですが、サードウェーブコーヒーではあえてこの「バランスを整える」という手法を取らず、むしろそれぞれの豆の個性を力強く押し出すため「シングルオリジン」の豆を使用します。

コーヒー豆、シングルオリジンコーヒー

シングルオリジンとは、違う品種の豆をブレンドせず、同じ生産地・品種の豆のみを使うこと。焙煎の深さもそれぞれの豆に合わせます。シングルオリジンのコーヒーは、ワインと同じように、産地や品種によって異なる香りや味わいを楽しむことができるのです。

ローカリティや個性を大切にすること、それを冒険的に大胆に展開していくこと。サードウェーブコーヒーのカルチャーは、その中心地であるアメリカ西海岸で盛んなスタートアップ企業のイノベーティブなビジネスモデルと、どこか共通する理念を持っているように感じられます。

ライフハッカーではコーヒーの記事と同じくらいかあるいはそれ以上に、スタートアップについての記事も数多く紹介してきました。つまりサードウェーブコーヒーは、きわめてライフハッカー的な"エナジードリンク"であるとも言えるかもしれません。

ローソンのマチカフェでシングルオリジンシリーズが販売開始に

そんなサードウェーブコーヒーですが、これまでは飲める場所が限られていました。しかしこれからは、その難点も解決しそうです。

全国のローソンの「マチカフェ」展開店舗で、5月20日(火)からシングルオリジンのコーヒーの販売が始まりました

世界五大陸の産地から、厳選されたシングルオリジンの豆をすべて期間限定で提供。おなじみのマチカフェ・ブレンドコーヒーと同様、1杯ずつ丁寧に抽出されます。

価格は通常・税込216円(会員価格は税込186円)。これまでシングルオリジンのコーヒーはコーヒー専門店などでしか飲めなかったことを考えると、かなりお手軽な値段に感じられます。

マチカフェ、シングルオリジン、カップ

▲カップも特別仕様。レザーのような上質感のあるテクスチャーのシックなデザインに

シングルオリジンゆえに、豆はすべて数量期間限定。それぞれに個性の際立つ味わいなので、飲み比べていく楽しみが味わえます。

しかも最初の豆はちょっとスペシャル。日本初上陸の「ブラジル イパネマリザーブ」というこの特別なコーヒーは、ブラジルの「イパネマ農園」を訪れるスペシャルゲストにだけ提供される、選び抜かれたおもてなしコーヒーなのです。その希少性から、マチカフェでの提供は各店舗で数量限定の約20杯。まさしくレア物!

果実のような甘みとやわらかな酸味があり、軽やかな味わい。コーヒーの尖った苦味が苦手な人でも飲みやすい逸品ですので、味わいたい方はお早めにどうぞ。

その後5月27日(火)からは「ブラジル ノッサ・セニョーラ農園」の販売が始まります。こちらはくるみのようなほろっとした苦味と後味の爽やかさが特長。いつものブレンドコーヒーと飲み比べてみると「シングルオリジンの"個性"ってこういうことか!」と実感することができるはずですよ。

ここまでこだわった個性的なコーヒーのシリーズをコンビニで楽しめるという驚きから、マチカフェのコーヒーにかけるパッションが伝わってきます。シングルオリジンのシリーズは数量期間限定で豆とテイストが変わっていくので、1日の仕事をブーストするための1杯のコーヒーに「個性を選ぶ」という楽しみが加わりそうですね。

マチカフェ シングルオリジンシリーズ|ローソン

(吉川晶子)

Photo by Shutterstock,Matt Biddulph,Japan Photography