在宅勤務というのは誰にでも合うというわけではありません。例えば、職場で起こる事件や社内での駆け引き、うわさ話などが大好きだという人は、在宅勤務では満たされないと感じたり、疎外感を感じたりするでしょう。しかしながら、オフィスでの9時から5時という就労環境の方が能力を発揮できる特性の人もいれば、自宅のホームオフィスのほうが能力を発揮できる人がいることもわかっています。

最近、私は在宅勤務に役立つ習慣についての記事を書きました。これは、よい習慣を身につけているからといって、誰にでも生産的に在宅勤務をこなすのに必要な特性があるわけではない、というものです。以下に紹介するのは、在宅勤務を生産的にこなし、成功するために必要な7つの特性です。

1. 自発性

この特性はおそらく在宅勤務環境において従業員がその業務をうまくこなすのに最も重要な特性です。1人で作業することには利点がありますが、外部からの動機付けはありません。

成功している在宅ワーカーの多くには、いつも新しいアイデアを思いつき、最低限の指示で能力を発揮し、各自の行動の結果に対して喜んで責任を持つという、起業家精神が見られます。これは事業の経営者だけでなく、その従業員や下請け作業者についても同じことが言えます。

2. 優れたコミュニケーション能力

優れたコミュニケーション能力は、就労環境を問わず便利なものですが、在宅ワーカーにとっては、このスキルは絶対的に不可欠なスキルです。ほとんどのコミュニケーションが電話かメールで行われることから、自分自身の考えを明確かつ簡潔に伝達できる能力は非常に重要です。

非対面でのコミュニケーションをとっている場合には、しぐさや表情などの非言語的なサインがないことから、自分の意図する通りにメッセージを伝達することが、想像以上に難しいことがしばしばあります。たとえば、何か不満があるとしましょう。すぐそこにいる人にその不満を伝えることは簡単です。しかし、メールでその不満を、話が横道にそれたり、誤解されたりすることなく伝達するのは、難しい場合があります。

3. 高い処理能力

在宅勤務をしている場合には、その責任を全て自分がとることになります。問題や課題に直面することも多くあるでしょうが、そのような場合にも、同僚からのアイデアやアドバイスを提供してもらうことなく、自分自身で解決する必要があります。

自分自身の力で問題の根源を見つけられますか? 優れたリサーチ能力がありますか? 批判的思考ができますか? 折々に発生する危機に自分の力で対応できる自信がありますか? 以上に挙げたものは、単独で作業をする場合に重要な特性です。

4. テクノロジーへの精通

在宅ワーカーにはIT部門を持つというぜいたくはありません。あなたのPCがクラッシュしたり、ライブビデオ会議を設定する必要のある場合には、全て自分で対応する必要があります。

自分でPC、ネットワークやメールに関する問題のトラブルシューティングに対応できますか? SkypeやGoogle Hangouts、Join.me、Dropboxなどのツールを難なく使えますか? テクノロジーが思い通りにいかない時にはパニックに陥りますか? それとも、落ち着いて問題に対処できますか? 在宅ワーカーは、少なくとも社内やクライアントとのコミュニケーションに使用するツールやソフトウエアの基礎を理解している必要があります。

5. 自己評価能力

在宅勤務における最大の難点は、外部からのフィードバックがないということです。あなたの仕事のパートナーが平均以上のコミュニケーション能力を持つ人でないかぎり、肯定的であれ、否定的であれ、業務に対するフィードバックはあまり受けることができないでしょう。

この理由から、自分の仕事ぶりや自分の強み、弱みを自発的に評価できる能力が重要になります。あなたは自分の業務についてネガティブなフィードバックを受けない限り、それが最高だったと見なしますか? 周囲の人からのフィードバックや批評に依存していますか? それとも、自分の業務を批判的な目で評価できますか? 常に生産性を高め、効率を改善し、自分の業務全体がよりよくなる方法を探していますか?

6. 独立性

内向的な人は在宅勤務で最大の能力を発揮し、一方、外向的な人はオフィスで最大の能力を発揮するということを聞いたことがあるかもしれません。しかし、これは常に正しいというわけではありません。実際、外向的な人は遠隔的に業務を行っていても組織内で目立つことに長けており、一方で、内向的な人は新たなチャンスや昇進のチャンスがあっても見過ごされていると感じることがあると反論することができます。

ここでの重要なポイントは、人の性格ではなく、1人でいるときに最高の作業をすることができる能力です。これは、内向的な人や外向的な人の双方に言えることです。

作業の邪魔をする同僚に苛立つことはありませんか? 1人で作業している際にメールやプロジェクトをどんどん片付けられますか? それとも、誰かと共同作業をするとき、または、オフィスの騒がしさのなかで最大の能力を発揮しますか? これらはすべて、在宅勤務にするかどうかを決定するための重要な検討事項です。

7. 自信

最後に、在宅ワーカーとして成功するには、自分のスキルと知識に関する十分な自信が必要です。フィードバックのない状態で意思決定を行う場面が多数発生し、その結果を受け入れる必要があるのです。

また、周囲の人の意見を聞くことなく、あなた自身の意見やフィードバックをためらいなく伝えることが重要です。オフィスにいれば、周囲の雰囲気や同僚の意見がわかります。しかし、ホームオフィスという環境では、ユニークで、そして時には一般受けしない意見を出すこともあるかもしれません。

そうした際に投げかけられる批評に対処できますか? ネガティブフィードバックを受けてもダメージを受けないほどに自分自身と自分のスキルに自信がありますか? あなたは自然にリーダーとしての役割、少なくとも自分の作業とその結果に対する責任をとる必要のある役割に魅力を感じますか?

結論

在宅勤務というものは時には難しいこともありますが、率直に言って、それができる人は幸運です。仕事を遂行している限り、場所と時間を問わず自由に就業できるというのは多くの人が夢見るぜいたくです。

在宅勤務に最も必要だと思う特性はどんなものですか? あなたなら、このリストにどんな特性を加えますか?

7 Traits You Need if You Want to Work from Home|Inc.

Jayson Demers(訳:Conyac

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