磐田は24日にホームで東京と対戦する。前節湘南戦は痛恨のドローに終わり、J2降格が1歩ずつ近づく中、センターバック2人が離脱する緊急事態も発生した。日本代表DF伊野波雅彦(27)は湘南戦で右後頭部を打撲し5日間の安静で出場は微妙。DFチョ・ビョングク(32)は右足首捻挫で全治2週間で、東京戦はDF藤田義明(30)と菅沼駿哉(23)のコンビが最終ラインをけん引する可能性が高い。

 藤田はボランチ、センターバックをこなすユーティリティー。関塚隆監督(52)の指揮下ではボランチでの起用が多かった。藤田は相手FW渡辺千真(27)を警戒し「ノリに乗ってるのでそこをどう抑えるか。後ろからもいい選手がどんどん来るので、そこはシャットアウトしたい」と力強かった。

 前回の東京戦では前半で2-0とリードしながらも引き分けに終わった。「今、勝てていないけど前向きに、後ろから声を出していきたい」とリベンジを誓う。藤田はスローインなど、ゲームが切れた時に声を発する。「戦術的な部分では(山田)大記(小林)裕紀が声を出している。自分はプレーが切れたときに、足を止めさせないで集中力が途切れないような声掛けを心掛けています」。

 先制した6試合のうち、勝って終わったのはわずか1試合。残り13試合と少なくなる中、もう負けは許されない。「1試合をまず勝ちたい」。後ろからチームを鼓舞し、自陣のゴールを守る覚悟だ。【岩田千代巳】