「Web 2.0 EXPO Tokyo」のリクルートのブースでは、WebAPIとハードウェアを組み合わせて、あらたなWebの楽しみ方を提案している。 まずは、「ラマーズ(仮)」。USBでPCに接続された管に息を吹き込むことで、Webブラウザを操作するというものだ。同社の「赤すぐnet」のWebAPIから取得したベビー用品がPCに並んでいるが、下を向きながら管に息を吹き込むとこれが下にスクロールする。同じく、上に向けると上にするロールする。ラマーズ法の練習と、ベビー用品の購入が同時にできるらしい。 「傾きで画面スクロール」は、フリーハンドでRSSが読めるというもの。ヘルメットには傾きセンサーが付いており、これを傾けることでRSSのスクロールができる。さらに、手をたたくことで、選んだRSSの本文が読めるという仕掛けだ。なお会場でのデモンストレーションでは、周囲の騒音を考慮しヘルメットのスイッチを押すことで本文が読めるようになっている。 「おしっこでコマンド実行」というものもあった。男性用の小便器に加圧センサーを設置し、これをインターフェイスにするという提案。たとえば、「中華」、「フランス料理」、「日本料理」と書かれたセンサーを設置し、これが反応すると近くにある料理店を検索するという例が紹介されていた。「マウスやキーボードで検索行為を強いること自体がユーザの負担になっていないだろうか」という疑問から作られたもので、「『排泄』という行為にも価値があるということを気づかせたい」とのことだ。 いずれのサービスも、一見して開発が難しそうだが、既存のWebAPIや電子工作セットを用いることで、2時間から3時間で制作ができたという。これが、この展示のコンセプトだ。複数のWebAPIを組み合わせて、新しいWebサイトを作ることを「マッシュアップ」と呼び、Web2.0の代表的な例としてあげられるが、これにハードウェアを組み合わせたものと言えるだろう。 なお、これらはリクルートに新設された「メディアテクノロジーラボ」が開発したもの。リサーチ、プロトタイプの開発、コラボレーション活動など、実験や研究を行う部署。これらの成果を同社のサービスにフィードバックしていく計画だ。