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メンタルの弱い旦那
やんちゃな息子2人、老犬一匹をつれて
認知症の母と少し偏屈な父と同居開始
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昨日のつづき
認知症の母を歯医者へ連れて行った
母が一人で診察室へ入るのが不安そうだったので
私も一緒に行くことに
暫く待っていると歯科衛生士さんが呼びに来てくれた
「お母さん、順番きたから行こう」
と促すと母はソファから立ち上がる
ここの歯医者
診察室に入るときスリッパに履き替えなくてはならないうえ
診察室に入るのに
高めの段差が2つほどあって上がらなければならない
「スリッパに履き替えようか」
と私が言うと
すぐ近くにいた受付の方が
「あ!そのままで大丈夫ですよ!!」
と言ってくれた
そういえば以前、母がこの段差で転んだことがあると
姉が言っていたのを思い出す
それ以来、母は靴のまま入ってOKになったようだ
こうやって、柔軟に対応していただけるのは有り難い
私だけスリッパに履き替えていると
歯科衛生士さんが、母の手を持って診察室へ案内してくれた
「よろしくお願いします」
と私は挨拶をしながら後に続く
診察室へ入り、衛生士さんが母を椅子へ連れて行く
歯医者の椅子は特殊な形をしていて
腰を掛けにくい
特に、この歯医者は足元にステップが付いているので
その上に一旦のってから座るようになる
「座れますか〜?」
と衛生士さんが声をかけつつ、腕を支えながら促すも
母は座り方が理解できなかったようでオロオロとしている
私は慌てて母の反対側の腕を持ち
「お母さん、ここの段差に一度乗ろう」
と言うも
「えっ、どれっ」
と足が前に出せない
仕方なく母の体全体を支えながら前へ押し出し
ステップに乗らせて、椅子に座らせた
少し強引だったけれど、しょうがない
「やったー!座れたねー!」
と私が冗談めかして言うと
「座れたわー!」
と母も嬉しそうに笑ってくれた
エプロンをつけてもらい
衛生士さんから紙コップに入った消毒液を渡される
「これで、うがいしてください」
飲み物のように飲んでしまったりしないだろうか・・・
心配になった私は
「お母さん、クチュクチュ、ペッ!だよ。飲んじゃ駄目だよ」
と言うと
「分かっているわよ」とばかりにウンウンと頷いて口をつける
「飲んじゃ駄目だよー!ペッだよ!ペッ!」
母は口いっぱいに消毒液を入れ
吐き出すところをキョロキョロと探す
歯科衛生士さんが慌てて
給水装置のところにある場所を指差しながら
「こちらに吐き出してください」
と伝えると
母はそちらに顔を向けた
しかし、この吐き出す場所
意外と椅子から距離がある
体を乗り出すようにしないと届かない
認知症の母がそんなことができる筈もなく
背もたれに背中をつけたまま
口からピュ〜と消毒液を吐き出した
吐き出された消毒液は弧を描くように飛んでいって
少しだけ届き、残りは椅子と給水装置の間に落ちた
母なりに届かせようと考え
口をすぼめ思い切り遠くへ飛ばそうと頑張ったのだろう
その光景がなんだかコミカルで
母が子どものように可愛くて
私は思わず笑顔になってしまいそうだったけれど
診察室を汚してしまった手前、そんなわけにも行かず
「ごめんなさいーっ!!!!」
と謝りつつ
置いてあったティッシュで濡れたところを拭いた
大騒ぎしながらも
なんとか診察が始まる
(つづく)
↓母の徘徊がはじまったときの記事
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