■マーケティングデザイナー 米谷 仁 さん
ボクの古い塾生さんに、仙台でデザイン会社『感動販促研究所』をやっているマーケティングデザイナーがいます。
米谷 仁さんという人。
(ニックネームはちなみに「ジョーカー」です)
彼は、格好いいデザインだけではモノを売れないと言います。
売れるデザインを実践している会社です。
本当に能力の高いデザイナーです。
彼の話はとっても面白い。
この話なんて、とっても気づきがあります。
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ジョーカーから聞いた話
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牛乳パッケージのデザインを依頼されたデザイナーの話があります。
「他にはない斬新でカッコイイデザインを!」
「売場で主婦が思わず手を伸ばしてしまうようなインパクトのあるようなパッケージをつくってくれ」
などとクライアントに言われました。
そのデザイナーは、牛乳パッケージをつくるのは初めてだったので、牛乳を買う人が何を見て買っているのか確認するために、奥さんと一緒にスーパーの牛乳売場に半日ほど張り込んでいました。
本当にカッコいいパッケージを選んでいるのか?
インパクトのあるパッケージだから買っているのか?
いろいろなことを思いながら見ていたら、実はそんなものは一切見ていない、ということがわかったんです。
では、何を見て買っていたのかというと……
見ているのは日付だけだ、ということがわかりました。
それならパッケージがカッコ良くてもダメじゃないか。
ということがわかったので、そのデザイナーは、日付を大きく入れたパッケージをデザインしてプレゼンをしました。
そうしたら、その牛乳メーカーの人はめちゃめちゃ怒り出した。
「おまえ、なんというパッケージを提案するんだ! そんなに大きな日付のパッケージをつくったら、新しい牛乳から売れて、古いのが売れ残るだろう!」と。
それに対してそのデザイナーは、こう答えました。
「だからこそ御社はこのパッケージを採用すべきです。そうすることによって、常に新しい牛乳が流通するシステムと高品質の牛乳をつくることができるんですよ」
そのデザインは渋々ですが採用されました。
そして、そのパッケージの牛乳は、見事! めちゃめちゃ売れました!
広告代理店関連のところはとかく、そういうアバウトな「カッコイイ」とか、「インパクト」とか、「斬新な」ということを言いますが、そいいうことと売れることとは基本的に違うんです。
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【エクスマの法則】
カッコイイから売れるわけじゃない。
カッコよくなくても売れる。