皆さん、去年こんなgooのランキングを紹介したこと、
覚えていますか?
「実際に子どもが生まれて驚いたことランキング 1、2」
この2つの記事ではランキングの20-16位と15-11位を
ご紹介しました。今日はその続きです。
10位:成長のスピードの個人差が大きい
そうですねー。頭でわかっていても、自分の子が他の子
よりも遅いとつい焦ってしまうんですよね。
他の子がどんなかな?他のお家がどうしているかな?
っていうのはたまに知るのはいいことだと思うんですが、
気にしすぎるのはよくないですね。
寝返り、お座り、立って歩くといった発達も教科書通りに
ならないこともあります。
ハイハイをしないで歩けるようになる子もいるそうです。
早くいろいろできるようになったからと言って、その後に
運動神経のいい子や頭のいい子になる訳ではないんです。
(参考文献:「続・子育ての医学」馬場一雄著
12這えば立て、21わせとおくて がとっても面白い。)
お子さんができることが増えるのをただ喜ぶっていうのが
いいですね(自戒をこめてw)。
9位:エレベーターがない駅があって不便
そうなんですよ!
これは本当に困ります。抱っこ紐の移動は子供が軽いうちだけ
なので、その後数年間はベビーカーを使う訳です。
エレベータもエスカレータもなくて階段だけって本当に大変です。
ちょっとした段差もベビーカーには不便です。
バリアフリーにすることは子供のためだけでなく、歳をとった
自分達にも役に立つことなんですけれどね。
8位:離乳食作りが大変
うーん、大変だったかな。
私は作るのは大変じゃなかったけれど食べてくれなくて困ったな。
次女の時には熱いだろうと思って冷ましてからあげたら、
それが嫌で食べなかったらしく、温めなおしたら食べるというのを
もう普通食を食べる頃に気づきました。
長女は本当に食が細い子で保育園に行くようになっても
食べなくて心配していました。
7位:予防接種が多くてややこしい
そうですね。これは混合ワクチンにすればだいぶ解消されるんです。
昔はMMRワクチンといって麻疹、おたふく風邪、風疹が一緒に
なったワクチンがあったのですが、現在は麻疹風疹のMRだけです。
MRは公費負担で1歳過ぎに打ちますが、おたふく風邪は任意接種
なので打たない人もいます。実は、おたふく風邪は難聴になったり、
男の子の不妊の原因になったりする疾患なので、
本当は定期予防接種に入れた方がいいと個人的には思います。
現在の日本の三種混合ワクチンはジフテリア・破傷風・百日咳の
3つが一緒になったものですが、そのうちにポリオが入って
四種混合になる予定です(H24年の秋頃?)。
先日、オーストラリアで途中まで予防接種をしてきたという子が
予防接種外来に来ました。INFANRIX Hexaという商品名が
手帳に書いてあったので、これの内容はなんだろう?とその
お母さんと調べたところ、三種混合ワクチン(これは日本と同じ)
+不活化ポリオワクチン+ヒブワクチン+B型肝炎ワクチンの6種類
が一緒になっているワクチンでした。日本ではこれほど多種が一緒
になったワクチンは認可されていないので、子供は何度も痛い思いを
しなくてはいけないし、親も何度も病院に連れて行き接種間隔を
気にする必要があるんです。
当然、面倒だし一部は自費負担なので接種率は高くありません。
これは不活化ワクチンなので、みんな複数回打つものです。
だから4回打つところを1回になるのではなく、最大で15回分の
注射を7回にできます。
DPT:三種混合ワクチン、Hib:ヒブ(インフルエンザ菌b型)ワクチン、
HBV:B型肝炎ワクチン、IPV:不活化ポリオワクチン
B型肝炎は世界的にはみんな打ちますが、日本ではお母さんが肝炎の
キャリアである場合のみ保険でカバーし、そうでない場合は普通、
赤ちゃんに打ちません。しかしB型肝炎は少ないウイルス量でも
感染しやすいため、実は非常に移りやすい病気です。
私は医療関係者なのでワクチンを打っていますが、娘たちにも
そのうち打たなければと思っています。
話がそれましたが、注射は痛いから誰でも嫌なものです。
しかし子供を病気から守ることは、社会全体を守ることにも
つながります。ワクチンを打つことは公衆衛生上、効果が高く
罹患してから治療するよりも安価で安全な方法です。
複雑でわかりにくい予防接種は、改善の余地が大いにあります。
※追記:もしかしたら「オーストラリアのワクチン事情、
進んでる!」と誤解させてしまったかもしれないのですが、
そうではありません。日本が遅れているだけです。
6種混合ワクチンは特別新しいものではなく、先進国
以外でも世界中で受けられているようです。
6位:抱っこでは寝るのに、布団に寝かせると起きて泣く
あるあるある。
一ヶ月健診をしていると外来でもよく「どうしてですか?」
「どうしたらいいんですか?」と聞かれます。
赤ちゃんが本当の所、どう思っているかはわかりませんが、
たぶん、寂しいんでしょうね。
だって、お腹の中にいた時には子宮が狭いので身体のどこも
何かに触れていたんです。つまりいつも抱っこされているような
ものです。そしてお母さんが歩けばいつも揺れていたので、
「一人ぼっちでお布団に寝かされると寂しいんじゃないかな?」
という話をします。でもずっと抱っこしている訳にはいかないので、
首が座っていなくても使える抱っこ紐を使うとか、揺れるベビー
ラックをレンタルするとか、昼間だったら泣かせておくことに
なってもしょうがないんじゃないかな?と説明しています。
詳しくは赤ちゃんが泣き止まないをご覧ください。
次回はいよいよ、5-1位の発表です。
またちょっと間が空きますけれどね!