明治3年12月の太政官令で達せられた新年賀詞の書式に則りまして
「謹奉賀新正」
と、御挨拶もうしあげます。
思えば2015年1月2日に救急搬送されて以来、何度も入退院を繰り返し、また、開胸手術を含め、全身麻酔の大手術を何度か受けつつ、今年で闘病生活10周年を迎えました。
このあと心臓バイパス血管が何時まで保つかは、神のみぞ知るところでありますが、これほど長く生きていられるとは思わなかったので、たいへん嬉しく思います。
相変わらずの耐乏生活ゆえ、おせちはこんなものです。
真ん中の段は、自家製の牛肉しぐれ煮、豚肉しょうが焼き、鶏塩焼き、マグロ角煮です。
鹿児島風とされる吸い物です。具はイノシシ肉の細切りのみで、昆布出汁に鹿児島の甘い醤油と酒で薄味をつけ、三つ葉をあしらったシンプルなものです。
大根、人参、白菜の入った昆布出汁のすまし汁を注ぎます。味付けは数の子から出る塩分だけで充分で、海老をあしらうのが大山捨松が伝えた会津風とされます。ただし、捨松が会津を離れた頃は、まだ子供でしたから料理を覚えていたとも考えにくいです。海の無い会津で、雑煮の椀に海老を飾るとしたら、おそらく干し海老だったことでしょう。
どうにかこうにか今年も正月らしいことが出来ました。
また新年もよろしくお願いいたします。