2021年撮影旧車ベスト5&ミニカー | 次世代に遺したい自然や史跡

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毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

<中四国の自動車博物館からベスト5を>

以前述べたように、2021年、30年ぶりに香南市四国自動車博物館(30年前は大豊町のアルティ300)に行ったことがきっかけで、初代マイカー(後期型セリカ1600GT)購入時以来、約26年ぶりに「旧車好き」になった。とは言え、知識的には、’70年代後期のスーパーカー・ブーム時代と、さほど変わっていない。

 

2021年当時は旧車ミーティングには出かけておらず、旧車の撮影機会と言えば、福山市、倉敷市、香南市、大洲市の自動車博物館に行った時のみ。従い、今回のベスト5はそれらの中からの選出、ということになる。

 

旧車熱が再燃すると同時に、撮影した何割かの車や、少年時、好きだった車のミニカーを買うようになったが、2021年と2022年は年間100個以上購入していた。

年別の購入ミニカーのベスト5も公開したいところだが、2021年時に購入したものは覚えていないので、撮影旧車ベスト5と同じ車種のミニカーを紹介したい。

第5位・いすゞ・ジェミニ1600(倉敷市・マビ昭和館)

昭和50年式初期型4ドア・セダン。マビ昭和館(月1回開館)関係者用駐車場に展示していたので、倉敷旧車倶楽部会員のマイカーかも知れない。

かつて「日本自動車メーカーの御三家」と言われたいすゞ社は、乗用車部門の業績不振により、昭和46年、アメリカのゼネラルモーターズ社と業務提携した。

 

そして昭和49年、GM社のワールドカー戦略に則り、オペルやシボレー、ヴォコスホール社等の10を超える車種と、ボディや足回りを共用したジェミニを発表した。

エンジンはベレットのものを改良したG161型・直列4気筒SOHC、総排気量1584cc、4速MTで、2ドア・クーペと4ドア・セダンをラインナップ。

スタイルはいすゞのデザインではないが、エレガントで、日本の他社の車とは一線を画す。

ミニカーは「国産名車プレミアムコレクション」シリーズの初期型2ドア・クーペ。添付写真の実車とはフロント・グリルのデザインが異なるが、子供の頃、よく見たものはクーペであっても前者のものだったような記憶がある(記憶違いか)。

 

「プレミアム」と謳うだけあり、造形はボディも車内も、5,000円以下の価格帯では完璧に等しい。もっと旧名車コレクション・シリーズでは発売されなかった車種を製作してほしいところ。

4位・ホンダ1300クーペ(大洲市・ホイール)

当方がホンダの中で一番好きな車だが、西日本の自動車博物館や旧車ミーティングで見かける機会は少ない。

ホンダ社は360CC車で他社を圧倒する高速回転ユニット・エンジン搭載のZ同様、1300クーペでもエンジン性能は抜きん出ていた。

 

スタンダードの「クーペ7」の空冷直列4気筒SOHC、1298ccのエンジンで最高出力95ps/7000rpm、最高速度175km/h。ハイグレードの「クーペ9」では110 ps /7300 rpm、最高速度185km/hを叩き出した。

当時のスカイライン2000GTですら、105psで最高速度170km/hしか出せていない。

そういう名車故、心ゆくまで鑑賞したいところだが、ホイールでは車と壁との距離が近過ぎて、フロント部がうまく撮れない。

それでも去年、西予市で開催された旧車ミーティングにクーペ7が参加していたので、いいアングルで撮影できた。

 

ミニカーは「国産名車コレクション」シリーズのもの。定価はプレミアムコレクションの半分以下だが、フェンダーミラーとワイパー以外はそんなに遜色はない。中古市場でも比較的入手し易い。

3位・フェラーリ・デイトナ365GTB/4コンペティション(四国自動車博物館)

デイトナ365GTB/4はフェラーリの中では三番目に好きな車種。

市販車でこのようなフロントのデザインのものがあるかどうか分からないが、四国自動車博物館運営者である「ネッツトヨタ南国」は県内外のレースに関わっていることから、展示車も他の施設とは違い、コンペティション(レーシングカー)車が多い。

展示車はV12DOHCエンジンで総排気量4390cc、最高出力402 ps /8300 rpm、生産台数15台。

デイトナ365GTB/4コンペティションは各種レースで上位を独占してきたが、ミニカーはアシェットの「フェラーリF1&レーシング・コレクション」シリーズのもので、1972年のル・マン24時間・GTクラスで1位から5位までを独占した時のもの。その内、1位に輝いた車両を商品化。

 

ボディの全体的造形はいいが、細かいことを言うと、ヘッドライトカバーに隙間があったり、フロント部全体の大きさの比率からするとヘッドライトが小さく、スモールライトやサイド・ウインカーの色付けも雑。定価2,000円弱なら致し方ないのか。

2位・ランボルギーニ・カウンタックLP400(同館)

四国自動車博物館を30年ぶりに訪ねた理由の一つに、大豊町時代にはなかったカウンタックLP400の存在がある。アニバーサリーやバルボーレ等の比較的新しいカウンタックは他の自動車博物館や旧車イベントでも見ることはあるが、スーパーカー・ブーム時代、スーパーカーの王者、と言われたLP400を展示している施設は少ない。

 

1971年のジュネーブ・モーターショー(試作のLP500)での発表を経て、1974年にLP400は発売された。ベルトーネのガンディーニによるデザインは近未来的で、市販車としては超斬新なスタイル。それは現在に於いても色褪せることはない。

V12DOHCミッドシップ縦置きエンジン、総排気量3929cc、最高出力375 ps /8000 rpm、最大トルク36.8mkg/5500 rpm、最高速度300km/h。

 

ミニカーはミニチャンプスの1/43。ミニチャンプスというと、個人的には京商に匹敵するメーカー・ブランド、というイメージがある。ボディや車内の造形、塗装等、全てに於いて信頼できる。ただ、当方の好きなミニカー・メーカー(ブランド)のトップ3には入っていない。

本当は赤か黄色のミニカーが良かったが、1/43のLP400となると、中古でもあまり安価なものはない。とは言え、黒のカウンタックと言えば、「サーキットの狼」の「ハマの黒ヒョウ」を想起させるので、それなりの良さはある。

 

1位・ロータス・ヨーロッパSP(同館)

外車の中で当方の一番好きな車が1972年に登場したロータス・ヨーロッパ・スペシャル。低い車高(カウンタックよりは1cm高い)と軽量ボディ(730kg)、コーナリングの良さ等は「サーキットの狼」でも描かれ、読者を熱狂させた。

1600CCクラスでは世界最速となる209 km/hの最高速度をマークした。水冷直列4気筒DOHC、1588cc、最高出力113 ps /5500 rpm、最大トルク14.4kg-m/ 5000rpm。

 

ミニカーはガリバー特注(1995年)、トミカダンディの1/43サイズのグリーン。トミカダンディは1/45~1/48程が主流だが、ロータス・ヨーロッパは実車自体、小さいから世界基準の1/43になった。

ボディの造形は個人的には好きな方だが、全長に対する車幅の比率が実車と比べると短いため、細長い印象を受ける。黒箱トミカの方の比率は比較的正確だったような記憶がある。

子供向けミニカーということもあり、ウインカーやテールランプは色付けされておらず、車内の再現度も簡便。ドアとトランク開閉のギミックはある。

 

と、いうことで今月「2024年撮影旧車ベスト5&ミニカー」と「2024年購入ミニカーベスト5&実車」記事を投稿予定。

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