・北朝鮮ミサイル騒動で見られた韓国の言動 ~北朝鮮は静かなるうちに韓国の占領を終えていた~
政府「北朝鮮ミサイルではなく衛星発射体であるかも」:朝鮮日報
政府は北朝鮮咸境北道舞水端里発射場に設置された物体がミサイルではなく衛星発射体である可能性もあるとみて状況を注視していると19日、伝わった。
この延長線で政府は北朝鮮が発射をした後にそれが人工衛星を地球軌道に乗せるための衛星発射体なのか、軍事用弾道ミサイルなのか確認することができるという立場を示している。
政府のこうした判断は北朝鮮のミサイル発射が切迫したと警告している米国と日本政府の動きと違い、注目される。特に政府が国連安全保障理事会回付など対北制裁措置を公開警告する日米と対照的に慎重な立場を見せるのはこうした判断と無関係ではないもようだ。政府はまた発射が切迫したという外信報道と違い、まだ発射は秒読み段階に入っていないという立場を改めて伝えたものとみられる。
これにより政府当局者たちは「発射すると断定したり予断したりする段階ではない」とし「現時点でできる最善の方法はミサイル発射を阻むこと」としている。現在、政府は北朝鮮にミサイルを発射すれば、得るより失うもののが多いと説得する直接、間接的外交努力を傾けている。中国も韓国政府の基調に合わせ、同じように努めているものと伝えられた。(後略)
テポドン発射の動き 親北・韓国、打つ手なし 緊張拡大抑止に重点/経済制裁に動かず:産経
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮のテポドン・ミサイル発射の動きに対し韓国政府は、発射がないことを“願う”だけで対応に苦慮している。状況を鋭意注視しているが、今のところ国家安全保障会議(NSC)の招集など表だった動きは見られない。対北朝鮮政策では“日米韓協力体制”がいわれてきたものの、今回の事態でも韓国が最も緊張がない。
韓国政府は中国やロシア経由でそれなりに北朝鮮に対する批判の声を伝え、光州で開催された南北協力イベントに際しても北朝鮮代表団(団長・祖国平和統一委員会書記局長)に、ミサイル発射計画への懸念を伝えてきたという。しかし韓国政府の対応策としては、今や“発射阻止”より発射された場合、その意味を“縮小”してとらえ、北朝鮮をめぐる緊張拡大を抑える方に重点を置きつつある感じだ。
テポドン情報がしきりに伝えられているこの数日間、韓国では北朝鮮代表団を迎え「6・15南北共同宣言6周年」の“祝賀イベント”が開かれ反米が強調され、金大中前大統領主催のノーベル平和賞受賞者会議でも北朝鮮批判より米国に対する批判や注文が多いという“親北ムード”が目立った。
このため北朝鮮は韓国を甘く考え、韓国の主張には耳を貸さない状態が続いている。ただテポドン発射の場合、韓国の“尻抜け”的な対北支援に国際社会の批判が高まることは確実で、韓国政府としては苦しい局面を迎える。(一部略)
【テポドン2号】米、迎撃用イージス艦を配備か :朝鮮日報
北朝鮮のミサイルに対する空中迎撃の可能性が提起されている中、韓国軍が米軍側に現在東海(日本海)でミサイル迎撃用のイージス艦が配備されているのかどうかを問い合わせたが、米軍に回答を拒否されたことが19日明らかになった。通常、米軍は空母やイージス艦などの艦艇を韓国の作戦水域に送る場合、事前に韓国側に通知してきた。しかし北朝鮮側の東海(日本海)公海上など、韓国の作戦水域外で作戦する際には通知しないことも多い。
米太平洋軍司令部のスポークスマンは「北朝鮮のミサイル危機が今回の訓練に及ぼす影響」について「北朝鮮が米日に敵対的な行為に出る場合、そうした可能性も排除できない」と話した。(一部略)
北朝鮮のテポドン発射の危機が逼迫している中、本来は当事者であるにも関わらず、全く緊張感がなく、どこか遠い場所にでもいるような国があります。韓国です。日米が情報を必死で収集し、発射された場合の制裁を含めた対応案を検討し、発射を阻止しようと活発に活動している中、韓国では、あれはきっと人工衛星だ。ミサイルだとしても発射はないだろうと楽観視し、それどころかこの騒ぎの最中に北朝鮮の高官を呼んで一緒に反米宣言を行っています。北朝鮮に長距離ミサイルが完成し、アメリカを中心とした、いわゆる”旧西側国家”への軍事的恫喝が顕著になっているこの段階において、国境を接している韓国が本来は最も敏感に反応しなければならない問題のはずです。しかしこれでは、既に北朝鮮と韓国は一体化しているのかという錯覚さえ覚えます。「北朝鮮は静かなるうちに韓国の占領を終えている」という言葉がありますが、この状況ほどこの言葉を実感させてくれるものはありません。
アメリカ国内においても、「韓国切り離し論」は近年になって顕著になってきていますが、それが今回の騒動のアメリカの言動の中でもはっきりと見ることができます。日本海にミサイル迎撃用のイージス艦が展開されているかという回答を拒否され、さらに米太平洋軍司令部のスポークスマンも、「北朝鮮が米日に敵対的な行為に出る場合」と発言していますが、なぜか”米日韓”ではなく”米日”です。国境を接している一番の当事者の存在が完全に抜け落ちています。「蚊帳の外」という表現が良く合うかもしれません。
既に”韓国離れ”を始めていたアメリカも、今回の騒動での韓国の様子を目の当たりにし、その動きがさらに加速するのではないのでしょうか。有事の際に同じ意志を持って行動できない国家は既に同盟国とも言えません。日本もアメリカと同様に、韓国が完全に”あちら側”へ行ってしまう前に付き合い方を考える必要があります。
参考書籍:
「反日・親北」韓国の暴走―「韓流ブーム」ではわからない
呉 善花
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