こんばんは。横山光昭です。
最近寒いですね。大雪となっている地域の方は、寒さに加え、除雪や交通の便が悪くなるなど、大変なことも多いかと思います。
無事に乗り切りたいですね。
さて、最近は「年収の壁」について取材を受ける機会も多くなりました。
収入に直結する話ですから、関心が多いのも無理はありません。
2月4日に閣議決定し、これから国会にかけられるという123万円の壁。
これに飛びつく…というか、メリットを感じる人はどれだけいるのか、という取材内容が多いです。
さて、123万円の壁とはなんでしょうか。
そもそも、年収の壁には「税金の壁」と「社会保険の壁」の2つがあります。年収がどれほどになると、どちらの壁にぶつかるのかというのが年収の壁なのですが、今回の123万円の壁は「所得税」の壁の話です。
簡単に言うと、今までは年収103万円を超えると所得税がかかっていますが、これを123万円になるまで所得税がかからないようにしようとするものです。これだけ聞くと手取りを増やせて魅力的な話だと感じますよね。
ですが、この103万円の壁と123万円の壁の間に、「106万円の壁」が存在します。これは社会保険の壁です。社会保険がかかるようになると、給料の15%ほどが社会保険料として控除されます。ですから、123万円の壁を意識して、所得税がかからないように働いても、106万円の壁で社会保険料が取られてしまうので、結局は手取りが減ってしまうということになります。
それでも、今は「年収の壁支援パッケージ」なるもので、新たに社会保険料が控除される人にその分の金額が補填がされるのですが、それも2年とか、3年弱とか、それくらいの期間。106万円の壁はなくなる方向なので、支援を受けているうちにしっかり社会保険料が控除される時が来てしまいます。
106万円の壁がなくなると、収入がいくらであっても、働く時間により社会保険料が引かれるようになるようなのです。まだ決定はしていないですが、社会保険加入しなくてはいけない条件が簡単に来てしまうと、将来の年金受給額は増えるでしょうが、目の前の手取りは増えない、そんなことになります。
今はいろいろな制度改革の途中で、何をどう使えばよいのかわかりにくい時期だと感じます。
説明もしにくいなあと思うことがしばしばあります。
少しずつ得られる情報を、少しずつ線でつないでいくように理解していかないといけません。
ただ、個人的には「年収の壁」を意識するよりは、働ける環境にある人は思い切り働いてしまうほうが良いのではないかと思います。働き方も、今は多様化していますし、自分に合った働き方を見つけるといいと思うのです。
日々、こんなことを思いながら、お客さんに話を聞きつつ、制度改革の様子をうかがっています。
あまり難しいことを言わず、働いて、稼いで、投資しようと言っていたいのですが、家計を見ている以上、しっかり理解していきたいと思います。
ちょっと取り留めなくなりましたが、本日はこれにて…。