自国第一主義が世界の常識

 

明治初期、

岩倉具視ら欧米使節団は、

ドイツでビスマルクに会っています。

その聞いた話でできた方針が「富国強兵」です。

 

ビスマルクは次のようなことをいったそうです。

「世界に国際法はあるが、力(軍事力)あっての国際法だ。

自国に不利になれば、解釈は変わるし、背後には軍事力がある」

 

こういって、日本にも軍事力強化を勧めたのです。

 

大正時代になり、

ヨーロッパで第一次世界大戦が終わると

敗戦したドイツ・オーストリア・ハンガリー帝国側のみならず、

勝利したイギリス・フランス側も

国土が荒れ果て国力は消耗しました。

 

世界は軍縮・平和が風潮となりました。

イギリス主導の国際秩序にやっと慣れた日本は

今度はアメリカ主導の国際秩序に翻弄されていきます。

 

昭和になり、

1928年にはケロッグ・ブリアン(不戦)条約ができます。

第1条 締約国は、国際紛争解決のために戦争に訴えることを非難し、かつ、その相互の関係において国家政策の手段として戦争を放棄する。

しかし、イギリスは

「国益に関する軍事行動は例外」と明言していました。

1929年の世界恐慌により

世界が自国ファーストで

経済ブロックを形成して

他国を排除し始めます。

 

最初に始めたのがアメリカです。

なぜか歴史の教科書は

ニューディール政策は太字ですが、

アメリカの経済ブロックには一言も触れていません。

 

日本は、国際協調で国際法遵守でした。

それは、アメリカ主導のワシントン体制に

従うということです。

 

しかし、世界は自国第一主義です。

 

大正デモクラシーの間に日本は

ビスマルクの教訓をすっかり忘れていました。

世界は何ら変わっていなかったのです。

 

おまけにロシアは共産化してソ連となり

世界に拡張を始めていました。

 

バルト三国やフィンランドはどうなったか、

いうまでもありません。

モンゴルはソ連の衛星国となっていました。

 

このソ連とモンゴル侵攻を恐れ、

経済的にも追い詰められた日本(関東軍)は

満州事変を起こします。

 

これが、アメリカ主導の国際秩序違反となり

世界から孤立します。

 

ちなみに満州国がなくなったらどうなったか。

ソ連は、1945年8月8日に日ソ中立条約を一方的に破棄、

なんのことはない、約束を破って

現在北方四島を占領しています。

 

北海道上陸目前でしたが、

樋口季一郎らがこれを防戦しました。

この偉人の名前なんて恐らく多くは知らないと

思います。

 

それどころか、軍人というだけで

軍国主義といいます。

 

 

 リアリズムあっての理想主義

 

新聞もテレビも見た感じ聞いた感じでは、

トランプ大統領の「アメリカファースト」

をとても不安視しているようです。

 

それは、それを読んだり見たりしている

こちら側、つまり世論の空気となります。

 

日本で「オレがまず一番だ」

などということをいう人はまずいません。

 

実は、世界も同じです。

これまでもそうでした。

露骨に自分のことが一番大切だ

などという国は、特にこの21世紀ではないでしょう。

 

しかし、現実はビスマルクが述べたことが

現在でも続いています。

 

実際にどうでしょう。

国連の常任理事国

アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、チャイナ(中国)

すべて核保有国です。

 

国際的に圧倒的に存在感のある

発言をするのも

強力な軍事力をもつ核保有国です。

 

トランプ大統領は、本音?をいっているだけでしょう。

「力の外交」といいますが、

世界は力の外交が主力です。

 

それは、現在起こっている戦争や

起こりそうだと危機感を持たれる侵攻を

考えれば、わかることです。

残念ですが。

 

それが、正しいとかいいとか

ということではなく、残念だが現実だ

ということです。

 

いってみれば、現代日本のような法治国家ではない

中世・あるいは近世のような世界が現代世界の状態だ

ということです。

 

世界に中央政府も三権分立も法の秩序も

あってなきがごとし、残念ですがこれが現実。

存在していません。

 

そこでは、もう一回残念ですが法ではなく

がものをいいます。

問題はその力が正義か悪かということです。

 

その中で世界のみんなのことを考えているのは

たぶん、日本くらいでしょう。

 

少なくとも日本人の多くは

周りことを考えながら生活しています。

 

だからこそ、

日本が必要です、

と思われることが重要だと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

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