興津海岸すぐそこ!勝浦市「たまや」の地食材カレーを頬張り「寺市」と地元地域にかける想いを感じる! | 「元」勝浦市 地域おこし協力隊 ぬまっちの日記
※カレーのたまやさんは休業中です

勝浦市役所の一階ロビーには早くも雛飾りが。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-市役所雛


遠見岬神社に飾られる石段の雛飾りでお馴染み、「かつうらビッグひな祭り」が今月2月22日(金)から開催される。まるでその予兆のようである。

この日、「ビッグひな」2日目の2月23日(土)に行われる手づくりマーケット「寺市」の会場となる妙海寺を訪問。住職の佐々木教道さんから寺市の詳細等をお伺いしたのだが、この寺市がいい意味で勝浦らしからぬ垢抜けたイベントになりそうなのだ。

スタッフ(ぬ)のブログ-teraiti
お寺マーケット「寺市」
2月23日(土) 10:00~
※雛壇飾りは雨天中止予定
場所:妙海寺
住所:勝浦市新官174






オーシャンビューのお寺を舞台に外房・中房総各地から素材にこだわる食べ物や手作りアイテムの数々が勢ぞろい。また、境内の50段ある石段を利用した雛壇飾りは約五百体という規模。見ものはなんといっても16時30分から行われるお雛様のライトアップ。加えて14時からドキュメンタリー映画「happy(ハッピー)」の上映、17時からはライブ演奏と盛りだくさんの内容だ。

諸々話が盛り上がって気が付けばヒルの12時のチャイムが。そろそろおいとましようか、という時に、寺市に出店するおすすめのカレー屋さんが勝浦市にあると耳打ちしてくれ、それじゃぁということで足を運んだのがここ、興津海岸。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-興津海岸全景


いやぁぁぁ、、、、実に美しい海岸だ。
夏は海水浴客で炸裂するのも頷ける。
後で訊いた話だが、地元の方々が積極的にビーチクリーン活動をされているそうだ。
地道な活動あってこそ、風景は守られているのだ。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-興津海岸と人


スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-興津海岸と標


なお、ビーチクリーン活動を展開されている「鵜原青年部」のみなさんも寺市に出店予定であります。

で、海岸沿いの、小さな漁村のムード漂う狭い道をてくてく歩いていくと、ちょっとエキゾチックな店が不意に現れる。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-外観


「海の家のカレー屋さん たまや」。
この店こそ住職のオススメのカレー屋さんである!

店主は名前のごとくその快活さ素晴らしい福田晴子さん(ついついこちらも元気になってしまうような人柄だ)。岩手の三陸沿岸のご出身で、名古屋での都会暮らしを経て、海を目の前に臨む興津の空き物件に辿り着いたそうだ。

旦那とともに、もともと民宿として使われていた建物をリノベートして昨年4月にオープン。店の入口は壁をぶち抜いてガラスの引き戸に。中に入ると三和土(たたき)の上にテーブル席が配され、海辺の開放感と野趣に富んだ空気感がうまく融合されている。民宿食堂をスタイリッシュにまとめた感じだ。カウンターの向こうの台所はまさに民宿テイストが色濃く残る。昭和レトロ、という言葉がピッタリの空間。また、別室にある元カラオケ部屋は音楽イベントの会場として利用している。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-コーヒーいれる

      ↑サイフォンでコーヒーを淹れる福田さん

たまやのウリは自家調合のスパイスのカレー。メニューの黒板には「チキンカレー、木の子のカレー、パスタ」などの文字が躍る。この日は初めての訪問だったので、定番カレーと思われる「野菜カレー」をチョイス。いい香りとともに、それは運ばれてきた!

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-カレー俯瞰


うおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!
文字通り野菜がゴロリ顔を覗かせる「野菜カレー」のお出まし!
たまらず頬張っちゃう!!

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-カレーアップ


んんんんんゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!
甘い辛いという単純なベクトルでは捕捉できない、芳醇ともいうべき香りがグワリと口の中で膨張していく!!甘やかな味わいの中にほのかな酸味が混じり合い、ちょい大袈裟に云えばフルーティーさを醸す。そこにしっかりと辛さとう芯が通り、実にキレがいいのである。
そして具材の野菜はルゥに負けない旨味を放つ!!

「野菜やご飯は日によって変わるんですけど
 これはうちで作った野菜です」

旦那が無農薬栽培で野菜を作っていて、地元野菜のほか、そうした自家製野菜を食材に取り入れているそうだ。なお、この日のご飯は古代米入りだ。

食後にはデザート。

「私、デザート作るの、ほっんと苦手なのよね!」

真剣に嘆く晴子さんだが、いやはやどうして、この「大学いもきなこ」も、いもの甘みときなこの香ばしさを活かした、美味しい味わいではありませんか。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-大学芋きなこ


あわせてサイフォンで淹れたコーヒーをすする。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-コーヒー


コーヒーは幾つかのコーヒー店の焙煎豆を仕入れ、好みに合わせてブレンドして抽出している。その仕入れ先の一軒として真っ先に挙げられたのが、あの大多喜町にある「抱(HUG)」だった。移住に際して大変お世話になったと、晴子さん声を大にする。

移住してからはゆっくりと興津の地元の人たちと打ち解け、今ではお客さんとして地元の方や、別荘住まいの方たちなどがふらりと立ち寄ってくるほどだ。この日は僕もついつい地元の方との話が盛り上がり、気が付いたら日が暮れてしまった(笑)。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-猫


スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-猫見つめ合う

      ↑ここは猫カフェか!?5匹に猫たちがお出迎え

だが、移住してきたり、創作活動をしている人たちにとっての、

「発表の場がない」

と、晴子さんは強調する。そう、実は「寺市」の企画もそうした「発表の場」「販売の場」「交流の場」の不足に対する問題意識がきっかけのひとつとなって開催へのと動き出したのだ。

そんな「たまや」の店内では、晴子さんのお目に適った(?)手作りプロダクツを買い求めることが出来る。

例えば、「FRINGE」(御宿町)の天然素材を中心にしたハンドメイド帽子や、「しゅるてぃ屋」(いすみ市)の手作り天然石鹸、「ポンぴ~シャカ」(一宮町)のひょうたんを使った手作り楽器など、寺市出店予定の工房の作品が並ぶ。

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-ひょうたん

      ↑「ポンぴ~シャカ」のひょうたん楽器
       振るとシャカシャカと小気味よい音を奏でる

スタッフ(ぬ)のブログ-たまや-CD

      ↑妙海寺の住職、佐々木さんの結成するバンドのCD、見つけた!

さて、である。
晴子さんと地元のお客さんと談笑している中で興味を惹かれたのが、勝浦タンタンメン船団の活躍が地元にとっていろんな意味での「やる気」や「気づき」のきっかけになっているという事実だ。勝浦タンタンメンは「2012関東・東海 B-1グランプリ in 甲府」でゴールドグランプリを獲得し、今年9月には勝浦で「関東B-1グランプリ」開催という、関東で今最もHOTなB級グルメである。その勝タンの普及と知名度UPに奔走する船団の秘密は、今後解明していく価値がありそうである。

さらに、興津地区の隣の鵜原地区に、地元の人々が集う老舗の肉屋が勝タンを出している、という情報を入手。晴子さん曰く、

「子連れでも行きやすいのよね~」

という。そんなファミリーにも好評な店があると訊けば足を運ばない訳にはいかぬ。
と、いうことでたまやを後にし、鵜原地区へと車を走らせた。