オバマのタリバン征伐のための米軍増派は確定的、夏までに二万から三万
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ウォールストリートジャーナルが、オバマ政権の新アフガニスタン攻略計画の概要を伝えた(2月4日付け)。
2001年にアフガニスタン空爆に踏み切って以来、米軍は二倍の戦力を投じることになり、しかも兵力はカブール防衛ではなく、南西地方のヘルマンド河渓谷攻撃が目的である。
タリバンが勢力をぶり返したのは、このヘルマンド河周辺で栽培されているアヘン。この軍資金で兵器を購入し、さらに若者を新兵としてリクルートできる資金と化けており、この元凶と絶つ作戦である。
アフガン南西部のヘルマンド河周辺と隣のカンダハル地方がタリバンの巣窟となっており、テロ攻撃が盛ん。
これまで米国は傀儡カルザイ政権を守るための首都カブール防衛に死力を尽くしてきた。しかしオバマ大統領の新戦略ではカブールのインフラ整備のための投資、教育の整備、カブールの安定と同時並行的にタリバンの急所をつく作戦を展開することに切り替えるのだ。
北西部とパキスタンをつなぐルートは食料、ガス、消費物資を運搬する生命線だった。
オバマは、この従来的なカブール維持作戦から、大きく敵兵力の殲滅を戦略目標として選択した。
またオバマが民主党リベラル派でありながら戦争の縮小ではなく、拡大に力点を移行しつつあるのは、大不況から抜け出す定石でもあり、同時に倒産間近のビッグスリー立て直しのための軍事産業テコ入れという深謀遠慮があるのではないか、一部の軍事評論家がそんな分析もしている。