実家に帰って二年。身体を殺しかけて二年。精神を壊して二年。
一人暮らしを辞めて、二年。
あのまま仕事を続けられたとは思えない。あのままあの家に住み続けるなんて思えない。
だから実家に帰ったというのに。
時々、そう時々。今日みたいに寝れない日には思うのだ。
真っ暗な部屋。クーラーの音。近くの国道を走る車の音。
実家の自室より過ごしやすい、心安らかな部屋。
たった一人そこで思うことは、いつも「今日もいい日だった」ただそれだけで。
不意に泣きそうになる。
今やもう、過去の記憶にしかないあの部屋で。
夢を馳せる。そんな夜。
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