日本での発売がウワサされるアップルのケータイ「iPhone」。前編では、日本で組むであろうケータイ事業者や発売時期を予想した。
iPhoneといえば、欧米においてユーザーの生活習慣を一変させたとも言われているが、一体何が変わったのか。そして日本の家電メーカーは、iPhoneという「黒船」をどのように受け止めればいいのか。引き続き林信行氏に話を聞いた。
iPhoneアプリが一気に増える?
── 前回、iPhoneは「アップルの要」ということでした。この後の動きもまだまだあるのですか?
林 アップルがiPhoneの先に描いている未来はかなり大きそうです。私もつい最近になって、その一部が垣間見えてきました。2、3年後には、iPhoneによって本当に人々の日々の暮らしぶりが変わってしまうことも十分考えられます。
まず直近の変化から言うと、6月に登場する新OS「iPhone 2.0」によって、他者が開発したアプリケーションをiPhoneにインストールできるようになります。今、世界中にいる優秀なプログラマーたちが、アップルが正式版をリリースする前から、β版の開発キットを利用してiPhone用アプリを作ってきました。これが6月以降、一気に大爆発を起こしそうです。
最近では、私もいろいろな方に意見を求められて、アプリケーションを見せてもらう機会が増えています。日本でも予想以上に多くの開発者の方がiPhone/IPod touch向けアプリケーションの開発を進めています。
これに関してひとつだけ心配なのは、iPhoneは機能が絞られていてシンプルだからこそ操作が覚えやすかったのですが、日本ではいきなりあまりシンプルではない状態でスタートしてしまうかもしれません。これがいいことなのかどうか、ちょっと心配しています。