SSDをHDDのキャッシュとして利用し、HDDの大容量とSSDの高速性を両立できるとあって注目されたIntel Smart Response Technology(ISRT)。少し前までは、このISRTのキャッシュ用と思われがちだったmSATA接続のSSDだが、インテルが提唱する薄型軽量ノートPCのカテゴリーである“Ultrabook”と、小型PCフォームファクター“NUC”の台頭で、SATA接続のSSDに劣らない性能を発揮する製品が増えてきている。
今回の特集ではmSATA SSDに注目、全3回に分けてあれこれと解説および検証していきたい。第1回はmSATA SSDの基本や対応マザーボードやベアボーンの実状などを紹介していこう。
配線不要で接続できるmSATA SSD
秋葉原のパーツショップでは、“Ultrabook”の換装用としてよりも、NUCとともに購入する人が圧倒的に多く、ショップでは「NUCで使うSSDが欲しいんですけど」で十分通用するようになっている。まずは、そんなmSATA SSDについて解説していこう。
mSATAは“Mini SATA”の略で、ケーブルを使わずにPCへ取り付けられるSATA規格コネクターの仕様のひとつだ。端子形状はMini PCI Expressスロットと共通になっているが信号形式は異なるため、必ずしもMini PCI Expressスロット=mSATA SSD対応というわけではない。両対応なのか、Mini PCI ExpressまたはmSATA SSD専用なのかは要確認だ。
ちなみにMini PCI Expressカードはハーフサイズの無線LNAカード以外、ほとんど見かけない状況だった。しかし、自作向けMini-ITXマザーボードのMini PCI Expressスロット採用例が増えつつあるおかげで、USB 3.0やSATA2ポートの増設カード、PCI Express x1やPCIスロットに変換するアダプターなども登場している。拡張性が限られてしまうMini-ITXやNUCフォームファクターでの自作時に活用しよう。
この連載の記事
-
第3回
PCパーツ
mSATA SSDを変換アダプターでフル活用!! -
第2回
PCパーツ
売れ筋6Gbps対応mSATA SSDの最速はどれだ? -
第-1回
PCパーツ
本命が続々登場!! mSATA SSDに大注目 - この連載の一覧へ