AMDのRDNA 2世代のゲーミング向けエントリーGPU「Radeon RX 6500 XT」(以下、RX 6500 XT)は、今年1月5日にYouTube上で開催で開催されたオンラインイベント「AMD 2022 Product Premiere」上で発表されたGPUだ。
1月19日23時がグローバルにおける販売開始日だが、日本国内での販売日は2022年1月21日の午前11時となった。AMDによればRX 6500 XTの北米における予想価格は199ドルとなっているが、国内販売価格は折からの円安や各種コスト高の影響により相応に上がることは間違いない。ちなみに本稿執筆時(本稿公開の12時間前)でも国内販売価格は明らかにされていない。
価格の話はさておくと、今回のRX 6500 XTは、Polaris世代のRadeonであるRX 470や570、あるいはGTX 1650クラスのGeForceを使っていたユーザーの乗り換え、そしてビデオカード不足の中で少しでも安価に最新アーキテクチャーのGPUでシステムを組みたい人のためのGPUとなる。別の表現を使うなら、RX 6500 XTは「軽めのゲームをフルHD、かつ画質低〜中設定」で遊べればよい層に向けたGPUとなっている。
1ランク上のRX 6600はフルHDのゲームを高画質かつ高フレームレートで遊ぶことを意図したeスポーツ寄りのGPUだが、RX 6500 XTはカジュアルゲーマー向けのGPUという位置付けとなる。
今回筆者は幸運にもSapphire製のRX 6500 XT搭載カード「SAPPHIRE PULSE AMD RADEON RX 6500 XT GAMING OC 4GB GDDR6 HDMI/DP」をテストする機会に恵まれた。RX 6500 XTはあらゆる意味においてエントリーゲーミング向けGPUでは存在し得なかったスペックを備えている。果たしてこれがAMDの意図した通りに機能するのか否か、旧世代GPUとの比較を中心に検証していきたい。
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