一般的にいって「計画」(プラン)とは、(1)当面する問題の分析と把握にもとづき、(2)問題の将来方向を予測することを通して、(3)問題解決に必要な基本目標を設定し、(4)それに至る当面の目標を達成するために、(5)各種資源を効果的かつ効率的に運用する方法や手順を、(6)利害関係者の合意に基づいて民主的に定めることだ。 その意味で「計画策定」(プランメイキング)とは、(1)問題の構造と発展方向を解明する調査分析プロセス、(2)問題解決に必要な方策を生み出す政策形成プロセス、(3)利害関係者(ステークホールダー)参加による民主的合意形成プロセスを三位一体でマネイジメントすることだといえる。この計画理念や策定方法を今回の市町村復興計画に当てはめてみると、本来的にはおよそ次のような全体像が描けるのではないか。 (1)問題の分析と把握 計画策定の第一歩は、東日本大震災により沿岸地域の住民の「暮らし」